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「なあ、早くお兄ちゃんって呼んでくれよ」
「その前に夕飯の支度でしょ」
買ってきた食糧をポンポンと紙から元の形に戻していくA。
「こりゃまた随分と買ったな」
「余ったら備蓄に加えとこうと思って」
「なるほどな」
腕を捲り、手を洗う2人。
キュッと蛇口を閉めればもう海のコックの顔だ。
「で、メニューのプランは？」
「普段はシーフードばかりだから、久しぶりの栄養満点夏野菜カレーだ」
「おー、いいな」
サッチは他のコックたちに手際よく役割を振り分ける。
Aも振り分けられた仕事を全うしながら、やはりサッチさんはすごいと舌を巻く。
人の使い方、作業の無駄のなさ、食材へのリスペクト。
料理長の鏡だ。
「��お兄ちゃん��、こんな感じでどうだ？」
小っ恥ずかしい気持ちを隠して、Aがサッチをそう呼べば、サッチは嬉しそうに笑う。
「うん。さすがAだ。もう少し塩味があってもいいと思うが、とりあえずこのまま続けてくれ」
「りょーかい」
しばらくして、良い匂いのするモビー。
男たちが吸い寄せられるように食堂に集まる。
「さっ、A考案の夏野菜カレーだ。食え食え」
山盛りによそられたカレーを男たちがガツガツ頬張っていく。
サッチは皿にどんどんカレーをよそってく。
「うん、うまいよい」
「ああ、こりゃ絶品だ」
マルコとイゾウがそう感想を言えば、「当たり前」と言ってニヤリと笑うA。
「ホントにお前は」
「かわいくねーよい」
2人にそう言われてもAは肩をすくめるだけ。
「サッチさん、追加のナンってあったっけ？」
「サッチさんじゃねーだろ、A」
「ん？ずっと呼ぶなんて言ってないけど？」
「そりゃねーだろ！」
ベッと舌を出すA。
「やっぱりお前、かわいくねーの！！」
サッチの叫びは食堂の騒々しさにかき消されたとさ。
CASE 1 海のコック -Fin-
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ぶどう - しろごまさん» リクエスト承りました！両方挑戦してみます！ (2022年10月10日 15時) (
レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
しろごま - リクエストです！麦わらの一味か、ハートの海賊団に関わってほしいです！関わってくれればいいです！別に仲間になるとか、そういうのは別にどっちでもいいです。我儘ですいません。 (2022年10月9日 19時) (レス) @page9 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぶどう | 作成日時：2022年9月24日 21時
