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船が錨を下ろし、船員たちが港へと降り立った。
「A、買い出し行くなら付き合うよい。荷物持ち必要だろい？」
「いや、紙にすれば軽いし平気」
「たくっ、かわいくねー奴だよい」
呆れるように言うマルコ。
「かわいくなくて結構」
Aは背を向けて、港町へスタスタと歩いて行ってしまった。
それが不器用な優しさなのは百も承知のマルコは、苦笑しつつ見送った。
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「サッチさん、たしかこーゆー野菜好きだったような･･････ったく、この世界の青果はいつになってもわかんねーな」
困ったように、頰をかくA。
「おっちゃん、これどう調理すんのが1番美味ぇんだ？」
「そうだな･･････兄ちゃん料理人だろ？気になるなら、食ってみろ。ソイツは生でも十分いける」
「んじゃ、ありがたく」
小さめのやつを齧ってみるときゅうりのような味がした。
他にも勧められたので、少しずついただく。
「総じて夏野菜って感じだな。今夜は夏野菜カレーにでもしようか。おっちゃん、ここら辺の野菜あるだけくれ、金はある」
「気前いいね兄ちゃん、まいど！」
おっちゃんが野菜を詰めたカゴを奥から運び出すのを待ちながら、街並みを眺めてるとサッチを見つけたA。
サッチはいわゆるキャバクラのような店の入り口で女性と話している。
あんなに鼻の下伸ばしてて、今夜の夕飯の支度はどうする気か。
Aは眉間を押さえた。
「まいど！」
店主の声を背に受けながら、Aは丸めた紙束片手に歩いている。
目指すのは一軒の店。
「いらっしゃいませ、ご主人様」
「中に大柄なリーゼントの男がいるはずなんだけど」
「お連れ様ですか？こちらです」
真顔のAを笑顔で案内する女性。
店内ではサッチが女性に囲まれてニヤニヤしてる。
「サッチさん、買い出し終わったよ。夕飯の支度するぞ」
「あーあともうちょっと」
「夜にまた来りゃいいだろ、行くぞ」
Aがそう説得しても応じないサッチ。
予想通りと言いたげに、仏頂面のAの眉が下がる。
「ハァ･･････んじゃ、お兄ちゃんって呼んでやるから。今一緒に来た場合のみな」
「･･････この悪魔」
サッチは恨めしげにAを見る。
サッチは脳内でこのまま女性に囲まれるか、今後Aにお兄ちゃんと呼ばれるかを秤にかける。
「あーもう！」
サッチはAにお兄ちゃんと呼ばれる方を取った。
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ぶどう - しろごまさん» リクエスト承りました！両方挑戦してみます！ (2022年10月10日 15時) (
レス) id: 0aed378d42 (このIDを非表示/違反報告)
しろごま - リクエストです！麦わらの一味か、ハートの海賊団に関わってほしいです！関わってくれればいいです！別に仲間になるとか、そういうのは別にどっちでもいいです。我儘ですいません。 (2022年10月9日 19時) (レス) @page9 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぶどう | 作成日時：2022年9月24日 21時
