【歌い手】僕はこの国でただ生きる【男主】

Ownership mark ページ18

「僕には、君のほうが良いと思うけど」

「へ？……ん、ん？」


はむ、と首筋を甘噛みされて、思わず声が出る。

いやいや、そんなとこ噛まれたの初だし。


「な、にがいいの…っん」

「全部。ほっぺも首も手も、すごく白くて、おいしそ…」

「ちょ、ま、真冬さ、ん、」


真冬の唇が首筋に触れて、目を見開く。
筋をなぞるように舌を這わせ、真冬は満足そうに微笑む。


「僕は真冬って呼んで？様とかさんとか、つけなくていいし」

「いや、でも、」


心の中では好き勝手呼んでたりするけど、仮にも帝国皇子だ。
呼び捨てとかちょっとやばい気がする。


「僕もAって呼ぶからさ。ね？」

「いや、ね？じゃないです」

「じゃあ真冬って呼ぶまでこの状態でいよっと」

「はい？」

「真冬って呼んだら離してあげる」


そう妖しく微笑んで、真冬はまた僕の首筋に舌を這わせ、甘噛みをする。

ちりり、とした痛みが時折走り、僕は口から出る声を抑えていられなかった。


心の中では好き勝手呼んでたりするけど、それを言葉にするのは難しい。
ましてや「真冬」なんて。
無理だろ。いや、無理だよ。


「ねぇ早く」

「いや、無理ですって…ん」

「敬語もなし。使ったらお仕置きね」


お、お仕置きぃ？

何だその絶望的な響きは。

帝国皇子から与えられるお仕置きとか絶対半端じゃないよね。
めっちゃ怖。


「真冬って呼んで？」


そんな目で僕を見ないで！！
雨に打たれた子犬の顔をしないで！！((


「…ま、まふ…ゆ……」


僕、偉い。

いや、呼び捨ては難しいけど、あの顔に逆らうのはもっと難しかったわ((


「よく出来ました」

「…これ、誰かの前で呼んだら終わりですよね…」

「大丈夫。言っとくから。あ、ていうか今、敬語使ったね？」


僕の死亡が決定したよべいべー((


「あ、すみません…」

「じゃ、お仕置きね」


わぁ、目、キラッキラしてるぅ(現実逃避)

真冬はまた僕の肩に顔を埋めたと思えば、さっきまで噛んでいた首筋に、びりっとした痛みを与えた。


「っん！……へ…？」

「はい、おしまーい」


さっきのしつこさが嘘のように、素直に真冬は僕の上から退いた。


首筋を抑えながら起き上がると、真冬は満足そうに僕を見る。









その理由を知るのは、僕が鏡を見た後の話になるんですけども。






・


こういうの書くの苦手。

でも夢主くんはそらまふの下で喘いでればいいと思うから((

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