結婚の考え方 ページ7
ジェダイアは船員からセリカの話を聞いていた。
ジ『ほぉ、セリカには針を身体に刺す治療法があるのか、1度見てみたいものだ。』
奥の席にいるグラーゼに話しかける。
ジ『グラーゼ！今度セリカに行く時は私も行きたい！ダリューンも一緒に！』
グ『はいはい。お姫様。断ってもどうせ乗り込むんだろ、お前は。姫と言えばセリカの公主はかなりの美人だって話だ。家族以外の男には顔を見せない控えめな淑やかさ。名前は星涼とか。お前も少しは見習え！』
ダ『ブッー‼』
ダリューンが吹き出した。
ナ『ダリューン、どうした？そう言えばダリューンは護衛でセリカに行った事があったな、その時の女の事でも思い出したか？たしか噂で…』
ナルサスがニヤニヤしながらダリューンに話しかける。
ジ『？ダリューン、汗が凄い。具合でも悪いのか？』
ダ『あっ、いや、少し飲み過ぎた。』
ギ『そなた、…その公主と…。』
ギルマルスが疑いの眼差しを向ける。
ダ『いや、違う！俺達はそんな仲では……っ‼』
ス『墓穴を掘ってますよ。』
スーリが少し冷たい目でダリューンをみる。
ダ『……もう昔の事だ。』
ダリューンが額に手を当てる。
アルスラーンが、確信をつく。
ア『ダリューンと星涼公主は恋仲だったのか⁉』
ダ『……。殿下、この世には想いだけではどうしようもない事があるのです。』
スーリが溜息を吐いた。
ダリューン殿も何故真面目に答えるのか……。
姫様がいるのに……。
だがジェダイアの反応は意外なものだった。
ジ『そなたが星涼公主が好きなら私がセリカの皇帝に頼んでみよう！たしかイズベラと交易があったはずだ！』
ダリューンが再び吹き出す。
ダ『何を言って…。』
ジ『父上は側室が10人いたし、ダリューン程の男ならよいのではないか？妻の2.3人。クバードも言っておった。女に関して男を縛ってはならんと。』
グラーゼとナルサス、ギーヴが必死に笑いを堪えている。ファランギースは淡々と酒を飲んでいる。
アルスラーンはよくわかってない……。
他の皆は若干引いていた。
ギルマルスとスーリが青くなってジェダイアを諭す。
ス『姫、父王様は特別なのです！あれを普通と思ってはなりません！クバード殿のいう事など聞かなくてよろしい！』
ギ『そうですぞ！クバードめ余計な事を！』
ジ『………ダリューンはそれで良いか？』
ダ『当たり前だ。この話はもういい、本題に入ろう。凄く疲れた……はぁ……。』
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作者名：まりの | 作成日時：2016年8月7日 19時
