第15話 ページ16
パートナー…唯一無二の…
明智は小さくなる2人の後姿を複雑な顔で見ていた。
子供達にマジックを披露する彼女の笑顔を見て胸が高鳴った。お茶に誘ったのも下心があったからだ。
だが彼女には既にパートナーがいたのか…。
彼女のアパートに着くと、高遠は変装を解いた。
部屋に入るとカレーの匂いがする。
彼が準備してくれたのだ。
「手を洗って、うがいをしてきなさい。」
「はい！」
今日はいい日だ。いいショーが出来たし、明智さんの件はアレだけど…でも高遠さんと手を繋げた。
片思いをして早14年、遂に一歩前進した気がする。
高遠さん、嫌がって無かったし…もしかしたらワンチャンあるかも！？
私は天にも登る気持ちでうがい手洗いをし、キッチンへ向かった。
「サラダは冷蔵庫ですから、出してください。貴女はご飯は少なめですよね。よそって持っていきますから先に座っていてください。」
私は冷蔵庫からサラダを出すと最近買ったテーブルに並べ、カトラリーも配置する。
並べたそれらを見るとふと甘い想いが湧き上がる。
あれ？これって新婚さんみたいじゃ…ッ//////
「主人公？何してるんですか？ほら、ボーっとしてないで座りなさい。」
「あ、はい///」
食事が済み、高遠さんがデザートのリンゴを剥いてくれる。
「少し�茲がふっくらしましたね。元の体重に戻ったんじゃないですか？」
高遠は器用にうさちゃんリンゴを作ると彼女に渡す。
「あ、はい。お陰様で元に戻りました。…シャリ…んぐッ…何から何まで…ありがとうございます。」
「いいんですよ。次のショーですが、この間考えていたあのトリックを使いましょうか。」
「はい！じゃあ、小道具に沢山の風船と熱帯魚さん達が必要です。ってことは大量の水もですね。」
「ふふ、楽しみですね。魚が空を飛ぶなんて…」
高遠は不意に主人公の�茲に手を滑らせた。
ビクッ！
主人公はうさちゃんリンゴを口に入れたまま固まった。
高遠は口角を上げてそのまま髪に指を通した。
「動かないで。」
…シャリ…
返事の代わりにリンゴを囓る。
そのまま、高遠は髪を器用に結び上げ、何処からか出した薔薇の髪留めで止めた。
「似合ってますね。次、バーに行く時は髪を上げてみましょうか。」
…シャリ…
高遠は満足そうに笑うと食器を洗う為にキッチンへ向かった。
…シャリ…シャリ…
主人公は顔を真っ赤にしてリンゴを咀嚼した。
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リリシア(プロフ) - 読んでいるこちらが赤面しました！更新を楽しみにしています (2021年11月23日 19時) (
レス) @page37 id: b4560dd72a (このIDを非表示/違反報告)
咲くや - 面白くて続きが気になります 更新頑張ってください。 (2021年10月14日 23時) (レス) @page14 id: 2369d330ed (このIDを非表示/違反報告)
リリシア(プロフ) - 明智さんとどうなるのか気になります♪ (2021年3月3日 19時) (レス) id: b4560dd72a (このIDを非表示/違反報告)
ycamelliayhighf(プロフ) - とても面白かったです！！更新を楽しみにしています！ (2021年2月18日 12時) (レス) id: f576afea94 (このIDを非表示/違反報告)
かおりん(プロフ) - camelliaさん» コメントありがとうございます！凄く励みになります。今後ともよろしくお願いします。 (2019年7月4日 20時) (レス) id: f0f7253053 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かおりん | 作成日時：2019年7月3日 0時
