北の海2-6 ページ6
ローside
もうすぐ約束の時間
あいつは戻ってくるだろうか
まぁ俺はどちらでもいいが
どいつもこいつもソワソワしやがって
コソコソ話してるつもりだろうが丸聞こえだ
あいつが
少しでもあの場所にいたいと願うなら俺はそれでもいい
無理やりこっちの世界に引き込むつもりは毛頭ねぇ
ただ
あいつの生きる意味を
俺が作ってやりたいとどこかで思っているのは
多分気のせいだろう
窓から外の様子を眺めていた目線をペンギンに戻す
ロ「おい、そろそろ時間だ
上昇するぞ」
ペ「アイアイ！キャプテン！！」
コトアside
「あの！！いつまで追いかけてくるつもりですか！？」
ス「お前を捕まえるまでだ！！」
「だから海軍には行かないって言いましたよね！？
あの感動のシーンからなんでそんな怖い顔できるの！？
普通泣くよね！？なんならちょっと泣いてなかった！？」
ス「泣くわけねぇだろうが！！！怒」
スモやんのせいで時間に遅れそうだ
置いていかれたらどうしようという焦り
急げ！！急げ！！
・
・
・
何とか時間に間に合うことが出来たが
みんなはもう行ってしまっただろうか
崖スレスレまでよって下を覗いてみると
船が上昇しかけていた
これは飛び降りろと言うことだろうか？
割と高いが？
夜兎でもビビる時はあるが？？
少しビビっているとスモやんがまだ追いかけてきた
ス「やっと観念したか」
「いいや？私、諦めが悪いんだ！」
そう言うと両手を広げた
「スモやん！！
私、ちゃんと生きるよ！！
もう逃げない！！！
ねぇ！私の事いつか絶対捕まえてよ！！
また鬼ごっこしようね」
そう言うと崖から真っ逆さまに飛び降りた
スモやんはちょっと驚いた顔してた
無事に船の上に着地するとみんなが出迎えてくれた
シ「何今の！？すっげーかっけぇ！！」
ペ「馬鹿！！他に言うことあるだろうが！」
シ「おぉ、そうだった！」
全員「おかえり！コトア！！」
「うん！！ただいま！！！」
涙が滲んできたのはきっと気のせいだろう
ス「いい顔するようになったじゃねぇか
次は絶対捕まえてやる」
そう言うと少し誇らしげに笑った
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作者名：ヒツジーヌ x他1人 | 作成日時：2021年4月15日 18時
