魚人島8 ページ50
ローside
ドサッ……
朝飯を食っていると何かが落ちる音がする
視線をあげて音の方向を見ると
椅子から落ちてひっくり返っているコトアの姿があった
落ちてなお目を覚まさないところを見るに寝不足なのだろう
目の下に隈がある
思い返せば初めて出会った時も隈だらけだった
よくここまで健康体になったものだ
ちょうど朝飯を食い終わったところだ
机に盆を置き、コトアを起こす
ロ「おい、ここで寝るな
お前まで風邪を引いてどうするんだ」
まったく起きる気配がねぇ
唯一喋った言葉
コ「待って……姉ちゃんちょっといそがし……ZZZ」
ったく
世話のやける
仕方が無いので自分のベッドに寝かせることにした
顔を見ると眉間にシワがよっている
なにか嫌な夢を見ているのか
こういう時母様や父様はどうするのだろうか
コラさんは何をするだろうか
ヴォルフは何をしてくれた
そして思い出す
毎晩母様にやってもらっていたまじない
ゆっくり近ずき前髪を上げる
額に口づけをする
そして一言
ロ「おやすみ、俺の可愛い子」
改めて顔を見ると安心したような顔をしていた
ふっと笑みがこぼれる
ポンポンと頭を撫でる
そして部屋を後にする
一緒に寝る訳にはいかねぇ
俺が向かう場所は1つ
コトアの部屋
あいつのベッドくらい借りるのはいいだろう
・
・
・
コトアside
なんっでこの人は私のベッドで寝てんの
確かに私船長のベッド占領したけれども
それとこれとは違くないか
まぁ……倒れてなくて良かった
これ、イッカク姉さんがみたらびっくりするだろうなぁ
ふうっと息を吐いて船長に声をかける
コ「船長、起きてください
なんで私のベッドで寝てるんですか
足長すぎてはみ出ちゃってるじゃないですか」
ポンポンと叩くとものすごい眉間にシワがよった顔をしていた
わーお
まさかの不機嫌ー
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作者名：ヒツジーヌ x他1人 | 作成日時：2021年4月15日 18時
