海中7 ページ20
コトアside
この潜水艦で唯一ある電話機に向かって走り出したバンダナくん
私は笑顔で見送った
座っていた椅子を片ずけると部屋を出て船長の元へ向かった
コンコンコン
コ「コトアです」
ロ「入れ」
部屋に入ると医療書を読み漁っている船長がいた
ロ「何の用だ」
コ「今日のバンダナくんの仕事ってなんですか？」
ロ「バンダナ？
今日のシフトは確か機関部のメンテナンスと切れた電球の交換だったはずだ」
コ「わかりました
ありがとうございます」
頭を下げて部屋を出ようとするが声をかけられる
ロ「バンダナに何かあったのか」
質問をされてしまった
なんて言おうか
コ「怪我とかではないですよ
でも、人生をかけた大勝負があるので私はそれをサポートするんです」
人差し指を口に持っていき、シーと言う
コ「秘密ですよ、船長だけに教えます」
ロ「はぁ？」
なんにも納得してないみたいだがそれでいい
コ「ふふっ、失礼しましたー」
さて、お仕事お仕事
まずは機関部のメンテだな
書類は多分バンダナくんの部屋にあるだろうから寄ってから行って、その後は…………
・
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バンダナくんが帰ってきたのは夕飯が終わってしばらく経った後だった
お昼も食べに来なかったので本当にさっき電話が終わったのだろう
食器を片付けている途中だったが切り上げて様子をみる
パッと見、落ち込んでいるようではないようだ
私の姿を捉えると全力で走ってきた
バ「コトア、ありがとう！
俺、やっぱり間違ってた！！！
彼女の気持ちちゃんと聞いて、ちゃんと話し合えたよ！」
回想シーン
バ「お、俺お前の彼氏でいていいのかなって思い始めてさ……」
彼女「もう！！馬鹿じゃないの！！！！
バンダナは私の事なんて気にしなくていいの！！
私はバンダナが無事に帰ってきてくれればそれでいいんだから！！
なんで私の気持ち分かってくれないのよ！！
いつもいつも謝ってばっかで私のこと馬鹿にしてる！？
このむっつりスケベ野郎！！」
バ「な、むっつりスケベは違うだろ！？」
彼女「ふん！！違わないわよ！！！
いい？これから1度でもそんなこと考えたら引っぱたくから！
私はこうやってバンダナと話せるだけで幸せだから」
回想終了
バ「てな感じで」
わぁ、思った以上に凄かった
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作者名：ヒツジーヌ x他1人 | 作成日時：2021年4月15日 18時
