魚人島5 ページ44
ローside
ふと目が覚める
意識が朦朧とする中上半身を起こす
見覚えのある部屋
懐かしい匂い
ここは……
ロ「家……か？」
コンコンとノックの音
そして誰かが入ってくる
？「お兄様！もう朝よ！」
そういった人物の姿を見て目を見開く
だって、そいつは……
ロ「ラミ……」
成長したラミの姿があった
ラ「お母様が朝ごはんできたって！行こう！」
そう言うと俺の手を引っ張る
状況が理解出来ずされるがままの状態
下の階に降りると朝ごはんを作っている母の後ろ姿があった
俺の姿をみて微笑む
母「おはようロー、よく眠れた？」
ロ「母様、何故ここに……」
母「なぁに？私ずーっとここにいるじゃない」
なんなんだこの空間は
なんでみんな生きて……
？「お、起きたかロー」
ロ「父様……」
父「おはよう、昨日は手伝ってくれて助かったよ
ありがとう」
驚くことが多すぎて状況が読み込めない
ここはなんなんだ
なにかの罠か
父、母、妹の顔を順々に見ていく
部屋を見渡す
ふと、懐かしい香りがした
何度も何度も嗅いだタバコの匂い
安心する匂い
いつも思い出すのはあの人の笑顔
笑顔が一番似合うあの人
ゆっくり振り返ると少し遠くで手を振っている
？「ロー！」
ロ「コ、コラさん……」
コ「1人にしてごめんな、今度はずっと一緒にいられるぞ！」
いつもの笑顔
その笑顔がとても眩しくて……
気がついたら走ってコラさんに向かっていた
コラさんの胸に思い切り飛び込む
飛び込んでもコラさんはちゃんと抱きしめてくれた
俺の頭を撫でる
コ「大きくなったなぁ」
この一言で目から涙がこぼれる
泣いていることをバレないように俺はコラさんの腕に顔を押し付けた
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目が覚める
見慣れた天井
薬品の匂い
ここは船の中
目から涙がこぼれた
寝ながら泣いていたらしい
服の袖で涙を拭うと部屋に誰かが部屋にいた
？「あ、船長
おはようございます、よく眠れました？」
逆光で顔が見えない
それは本当に無意識だった
ロ「母様……」
気がついたらそんなことを呟いていて
それを聞いたそいつは驚いた顔をしていた
そして一言
？「はい？今なんて？」
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作者名：ヒツジーヌ x他1人 | 作成日時：2021年4月15日 18時
