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128話 いつもと同じ ページ5

「これ、使っていいよ!」

A『あ、ありがとう……!』











まるで、物語の第2主人公。

そう言い表すのが的確だろう。








7歳の 碓井A。




お人好しな程人が良い。

だけど消極的。

友達と呼べる友達はいなかった。
素直に話せるのは師匠ぐらいだった。











アカネ「お前は…また一人で来たのか」

A『えへへ』





歳の離れた親戚、碓井アカネ。

アカネという名前だが男である。


10歳離れた彼を、Aは「師匠」と呼んでいた。

理由は単純。
アカネがやっていたゲームのユーザー名が「師匠」だったから。
それを面白がってAは「師匠」と呼びだしたのだ。





アカネ「危ないから、あんま一人で来るなと言っただろう」

A『でも〜』





師匠の家は、学校やAの家がある町から少し離れた場所にある。

7歳がひとりで来るには少し危険だった。





アカネ「でも?なんだ」

A『…私、お友達もいないし、お母さんも遊んでくれないから…だから師匠のところに来ちゃうんだよ』




Aのお母さんは余程の放任主義であった。

だが、Aはそれが嫌な訳ではなかった。
退屈で寂しいなとは思っていたけれど、それを口に出すことはなかった。















いつも通りの一日も半分が過ぎようとしていたとある日。

129話 "親友"→←127話 私は人殺しなんかじゃない



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作者名:ゴンクラ命の荒川白希 | 作成日時:2023年3月26日 10時

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