雄英に鬼の子一人入ります (ページ3)

今日:6 hit、昨日:2 hit、合計:846 hit

02 ページ3

『ふふんふふんふーん』

今日はいつもよりも天気がいい
雲一つ無い快晴

何かの面白いことがあるかもしれない

　
　
　
　

　

　
　

　

　
　
　
　
　
　
　
　

　
　
「キャーーー！！」

うるさいな
せっかく、いい天気だってのに

「いやー！！」
「ヒーロー、オールマイトは来ないのか!」
「誰か！早く助けてくれ！」
「絶対に近寄るな！」

ピーピー喚いている民衆からは「ヒーロー」「オールマイト」という言葉が聞こえる
バカみたいにヒーローを待つ民衆たち
その中には、彼らの待つ「ヒーロー」に当てはまるものも沢山いる

　
　
　

　

　

　
　
　
　
　

　
　
　
　
　
　

　

　
　

　
『ウザイ』

そういって僕はどろどろとした、スライムのようなものに向かって走る

そして、その勢いのままソイツをを蹴りあげる

すると、気持ち悪いソレがはじけ捕まっていた人質が開放される

　
　
　
　
　
　

　
　
　

　
　
　
　

　
　
　
　
　
　

　
　
　
　
『つまんないの』

学校に遅れる
とっとと立ち去ろう

スライムめ、勝てる見込みが無いのなら、やらないで欲しい
僕が無駄に疲れただけだ

そもそもあんなに弱いのなら、他の雑魚ヒーローでも倒せるだろ
　
　
　
　
　
　
...いや、無理か
コイツらじゃ弱すぎて話にならないし、そんな勇気も無いだろう
　
　
　

　
　
　
　
　
そういえば、さっき飛び出して来たのがいたな
なにも起きずに、なんの個性も出さずに終わったけど
　

　
　
　

　

　
...無個性か
　
　
　
　
そのわりには、なかなかに勇気があったな
ひょろひょろで力も無さそうだが

　
　
　
　
　
ちらりと後ろを振り返る
　

　
　

　
　
さっき飛び出した無個性が他のヒーローたちに怒られていた
　
　
　
　
　
ウザイ
本当にウザイ
　
　
　
　
　
　
自分はあの場に居ながら、ヒーローという肩書きがありながら

なんのアクションもおこさなかったのに

終わったとたんに、ヒーローとしての仕事を全うしたかのように

あの場にいた本当のヒーローを叱っている
　
　
　
　

　
　
　
　
自分は何もしなかったくせに
さも、活躍したかの様に
　
　
　

　
　
　
　
　
　
　
　
　

　

　

　
　
　

　

　

　
　
　
　
　

　
　

　
　
　
　
　
　

　
これだから、ヒーローは嫌いなんだ

ああ、止めよう

考えるだけで、ヘドが出る