終点の一歩手前で貴方を待っている。 (ページ5)

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公子side

ケーキ屋さんに赴いて、そんなクッキーボックスが

売ってあるか聞いてみると

ちょうどりんごが旬の時期だったことも相まって

リンゴのジャムがのったクッキーが入っている

クッキーボックスを買って、ラッピングをしてもらい

帰路に着くことにした。

家に帰ってからは故郷で食べていた料理を自分なりに

アレンジしつつ作ってみた。

本物の味は家族のみんなで食べたいから

アレンジをして家との格差を付けて

今日の夕食の料理を完成させた。

夕食を終わらせてから。

家事をしてから、風呂に入って

明日から始まる旅にほんの少しだけ心を躍らせながら

目を閉じた。

そして、目を覚ましたのは 6：30 いつもと同じ時間に

起きて、いつものように朝の支度をして

少しだけ違うのはプレゼントの

ラッピングされたクッキーボックスと

旅で動きやすいような服を着て

自分の部屋を一週間の別れを告げた。

門にいる門番に敬礼されるのを横目に

都市の城壁の近場にある馬車の停留所に向かって

御者に

「すまない。
　
　北のゼリーぜ町に向かってほしい。」

と、行き先を伝えて馬車に乗り込み

それを確認してから御者は馬車を走らせた。

景色はだんだんと畑や住宅街から打って変わって

整地されていない雪野原が続く雪がふる景色に

様変わりしていた。

走っていくほどに人は少なくなっていくとともに

どんどん道は険しくなっていった。

一度は中間地点みたいな停留所には泊まったものの

やはり、田舎の街に向かっているだけあって

道は険しかった。

そして、夕日がさして夜が訪れようとしていた時

目的地であるゼリーゼ町に着いた。

「おい、お兄さん。ゼリーゼ町に着いたぜ

　モラは6640モラだ。」

「あー。わかった。走らせてもらってありがとう。

　これが代金のモラだ。少し多いがそれは俺からからの

　感謝として受け取っておいてくれ。」

そういうと、御者はとても喜んで

また、馬車を走らせてこの街の停留所に向かっていった。

さてと、ここで今日は寝泊まりと行こうか。

ちょうどここの街のはずれにはファデュイの

拠点があるはずだから部屋を借りることにしようか。

そう考えながら拠点に移動して、手続きをしてから

街に出て夕食を食べたり、街をブラブラと歩いて

旅の雰囲気に酔いしれた。

そうして、月が真上に登る前に拠点に帰路について

その日は寝ることにした。