109話 ページ9
「事件や事故というのは、現実を受け入れられるか否かに関わらず、被害者が不自然だと思っていることは徹底的に調べるべきだと私は思います
外部の者である海軍より、皆さんの方がいなくなった子供たちのことをわかっているはずです
その皆さんが不自然だと思うのなら、きっと不自然なのでしょう」
それだけ言って、1番近くにいた女性を筆頭に、写真を受け取り、話を聞き、少しずつ事件の要望を掴んでいく
かなり時間を要したが、改めて話を聞くとやはりAからしても不自然だった
誘拐だと思ったら事故だった、というのはありえる話ではあるが、子供ばかりがいなくなり、全員が事故というのはどう考えてもおかしい
もし仮に事故だったとしても、これだけ多くの子供たちが一斉に事故に遭うのなら、もっと情報があってもいいはずだ
事故、という言葉で誘拐の件を上手く隠されているようにすら感じる
「誘拐の可能性が拭いきれませんね
私の権限でもう一度しっかりと調べさせてもらいます」
その場にいた人々はまた涙を流してAとたしぎに頭を下げる
どうかよろしくお願いしますと、何度も言われやがて皆は散り散りになって、しばらくしてようやくAとたしぎの2人きりになった
「ありがとうございます、これ以上の捜査は私一人ではどうにもできなかったので…」
「大丈夫です、これでも地位だけはやたら高いので
…それに、私も少し気になったので」
軍艦に戻る途中、Aはあくまでも仮定ですがと前置きをして話した
「誰かが、何かを隠したくて誘拐の事実を揉み消したような気がします
誘拐犯本人かもしれないし、それについて調べた誰かかもしれない…ただ、誘拐であることは間違いないですね」
「私も、あまり内部を疑いたくはないですが、そんな気がしてならないです…できることは手伝うので、なんでも言ってください!」
「頼りにしてます」
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星猫 - 知ってるアニメは何ですか? (2020年4月7日 18時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ターコイズ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Namida/
作成日時:2020年2月20日 4時