【ONE PIECE】またいつかお会いしましょう (ページ37)

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137話ページ37

弱いというのは精神的な話であって、とAが弁解しようとすると、スモーカーが立ち上がる

｢お前は強いからこそ弱い部分が余計に目立つだけだ
もう少し周りを信頼するようになったら、少しは変わるかもな｣

Aの反応を待たずにスモーカーはそのまま立ち去ってしまった

｢……？｣

スモーカーの言ったことを理解できずにいると、ローはスモーカーが遠くに行ったのを確認して声を潜める

｢俺と麦わら屋の一味の同盟について、話しておきたいことがある｣

ローはルフィと組んだ同盟について軽く説明した

｢詳しいことは後で全員揃った時に説明する…だが、今から言うことはお前にしか伝えるつもりはない｣

そう前置きをしてローは重々しく言う

｢この作戦がどう転んだとしても、俺の目的はドフラミンゴを討つことだけだ｣

Aは少し驚いたが冷静に返した

｢……あなたが、そうしたいのならそれでいいですが…死ぬつもりですか？｣

｢そうならざるを得ないのならな｣

Aはそれを止める筋合いもないため、頷くしかなかった

｢わかりました｣

｢とにかくお前はドフラミンゴと、記憶が戻った時のことを心配してろ
後は好き勝手してくれればいい｣

｢言われなくても、好き勝手しますよ｣

笑いながら言うと、ローも口角を上げ、そうだったなと言った

子供たちの件もあって、宴はさすがに長引くことはなく、少し経ってから子供たちはタンカーに乗り込む

Aがその光景を見ていると、ようやくたしぎがAに声をかけた

｢Aさんがいなくなった日の海賊討伐の時と同じ軍艦なので、部屋に置き忘れが｣

たしぎが手に持っていたのはAの海軍コートと、海楼石のナイフ、それと電伝虫

｢…ありがとうございます｣

どれもないと困るAの大切なものだ

Aが受け取ると、たしぎは潤んだ瞳でAの方を見た

｢…本当に、海軍を辞めるんですね｣

｢はい、元々海軍の掲げる正義の欠片もなかったので…でも、私がこれから、記憶を取り戻しても、海軍とは別の組織に属しても、己の正義を曲げるつもりはありません
海軍を辞めても、私は私です｣

Aが真っ直ぐに見つめ返すとたしぎは目を擦った

｢それが聞けて良かったです｣

そう言ってそのままたしぎもタンカーへと乗り込んだ