【ONE PIECE】またいつかお会いしましょう (ページ22)

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122話ページ22

一瞬の沈黙を先に破ったのはヴェルゴの方だった

｢A、騙すような真似をして悪かった
だが話だけでも聞いてくれないか｣

彼も警戒はしているが、Aとやり合うつもりはまだなさそうだ

ここは一度彼の話に聞き入るふりでもしようかとAも警戒しながらヴェルゴの前に座った

ルフィがそいつ悪いやつだぞと叫んだがAは何も返さない

｢お前は、残念ながら世界政府に利用されていただけにすぎない｣

世界政府がAを利用することは、Aでさえガープやセンゴクから教えて貰って初めて知ったくらいだ

そのことを知っているということはドフラミンゴはAについてのかなりの情報を掴んでいる

Aが黙っているとそれをどう受けとったかはわからないがヴェルゴは続けた

｢2年前の頂上戦争で、一部の人間は驚かされただろう
A、君が知らない血筋のことを知っている人は、この世に少ないが確かにいる
世界政府側にも
そしてドフィはその1人だ｣

｢A、この男の言うことは信じるな｣

ローが口を挟むが、Aはもう少しだけその先が聞きたくなった

｢世界政府にも知っている人間はいたが、何故誰も君のことを教えてくれなかった？何故、海軍の上層部は君のことを忌み嫌う？君は何もかも知らなすぎる｣

事実ではある、知ったのも最近だ

それに、まだ知らないことも多い

｢ドフィは違う、君を助けようと、自由にしようとしている
もし、Aがドフラミンゴの側に付くのなら、君が知りたいと思っている全てのことを教えてあげよう｣

おそらく、ドフラミンゴが全て知っているというのは、嘘ではない

しかしドフラミンゴがAを次に利用しようとしているのも事実

それに、何故ドフラミンゴがAの記憶をもう一度消そうとしたのか、Aにはもうわかっていた

｢色々と、教えてくれてどうもありがとうございます
とても良い案件のお話で驚きました｣

Aが顔を上げてそう言うと、ヴェルゴも穏やかな笑みを浮かべた

｢では、1つだけどうしても知りたいことを、先に教えて貰ってもいいですか？私が失くした記憶のこと｣

そう言った瞬間先程若干曇ったローの表情が徐々に期待へと変わる

｢……それは、｣

｢教えられませんよね…その理由、ようやくわかりました
ここにあなたと、ローがいてくれたおかげです｣