だいきゅうわ ページ12
なるほど、ナミさんがあんなに焦っていたのもよく分かる。
海王類の巣に入り込むとか、正直死にたい人でもなきゃ喜べないだろう。
……いや、死にたい人でも嫌か。
眼下に広がる光景を未だ受け入れることが出来なくて、そんなのん気なことを考えてしまう。
いち早く状況を理解した男性らは、オールを手に構える。
「 い…いいなとにかく…!!こいつが海に潜っていく瞬間に思いっきり漕ぐんだ!! 」
「 お…おう!!! 」
という会話をしている彼らを見ていると、何も出来ない自分に歯痒さを感じる。
もっと自分に危機対応能力や海王類を倒せるだけの力があったら……!!
そう思っても、結局何も出来ない。
それなら、今自分が出来ることをしようと気持ちを切り替える。
とりあえず、私は柱に捕まって震えてるナミさんの近くに行き、背中をさすってあげる。
ナミさんは驚いた様な顔でこちらを見ていたけれど、大丈夫という意味を込めて微笑むと、少し安心した様な顔になった。
いざという時は私が皆を守らないと!
ここから離脱するまで何があるか分からないため、油断は出来ない。
気絶をしてしまっているウソップさんと柱のそばで座り込んでいるナミさんを守る形で、いつ何があってもいいように構える。
すると、船が乗せた海王類がンニッという変な声を上げる。
なんだなんだと皆が下を覗き込もうとした瞬間、くしゃみの様な声が聞こえると同時に船が宙を待った。
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作者名:まうる | 作成日時:2019年10月6日 12時