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「初めまして、stray kidsのハンです」
「あっ、存じてます。えっと、ずっとハンさんに憧れてて…」
俺と同じ人見知りなのかな？事務所の人に挨拶に回れって言われて無理して来てるのかな？と思っていたけれど、モジモジした彼女の様子と小さく紡がれた言葉を聞くとどうやら違うらしい。
同業者には俺よりもかっこいい人が沢山いると言うのに、こういう場面は初めてではない。
でもその気持ちは素直に嬉しいんだけど、今はタイミングが違うんだ。
「あ、すみません。お急ぎでしたか？」
「あ〜、ごめんなさい、また後でも大丈夫ですか？」
そんな俺の気持ちがダダ漏れだったのか、彼女は察してくれてまた後でと一言残して戻って行った。
つい先程まで居たはずのヌナの方を見ると既に姿は見えなくなっていて、その後も時間ギリギリまで探したけど結局ヌナを見つけられなかった。
そのまま本番を迎え、沢山のアーティストのパフォーマンスが続いてついにヌナと___先輩の番がやって来た。
昨日公開されたMVの衣装とは打って変わって、2人とも真っ白な衣装に身を包んで登場する。
キラキラと細かく輝く衣装に合う様にヌナのメイクはいつもより血色感がプラスされていて、頬がほんのり桃色に染まるヌナに誰もが目を奪われた筈だ。
観客は勿論、俺以外の出演するアーティスト達もきっと息を呑んだと思う。
隣に座っているヒョンジニやヨンボギは言うまでもなくヌナに見惚れている。
本当は今すぐスマホで360度全方位からヌナを連写したいけど、今はとにかく彼等の様にヌナをこの目に焼き付けるしかない。
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作者名：ばみ x他1人 | 作成日時：2023年10月25日 5時
