お持ち帰り厳禁。

君を抱きしめて。なかま ページ7

〆．



昔から、可愛い人が好きだった。



でもかっこいい人に頼りたい気持ちも少なからずあって。



年上だけど可愛い人、それが私の理想の男性だった。



そんな好みどストライクの人が、目の前にいる。



「ん……萌黄さん、酔ってる？」



「まだ大丈夫だよ。中間くんは？」



残念ながら同い年らしいけど、とても大人びた人、中間淳太くん。



幹事の女の子に、「普段はクールなんだけどたまに抜けてるとこがある」と事前に教えてもらっていて、



そんなの気になるに決まってるよね？



じっと見てると、他の四人の女子が気を遣ってくれて、中間くんとばかり話しちゃって。



中間くん、他の子とも話したいだろうに……。



「よっしゃー！席替えするか！」



男性側幹事の一言に、各々が席を移動。



あ、もうあそこは確定なのかな。



藤井くんは青野さんのことをにこにこ見てる。



重岡くんはもともと仲がいいんだろう、赤佐さんにめっちゃ絡んでる。



ちなみに女性側のみんなは幹事の女の子を通して、今日初めて会ったんだ。



男性どころか女性たちとも馴染めないし、私は端っこにでも行こうかな……。



「なあ、萌黄さん」



「へ」



移動しようとしたら、中間くんが私を呼び止めた。



「……隣、来てくれへん？」



少し、顔を赤くして。



〆．

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