お持ち帰り厳禁。

考えるな、惚れろ！！はまだ ページ25

〆．



「合コン？」



親友の桐山照史と、仲がいい後輩の小瀧望。



三人で食堂で昼飯を食ってたら、同じゼミのやつ二人が誘ってきた。



「俺の彼女とその友達四人、だから五人来るわけ。お前ら来てくれたらちょうどいいじゃん！」



「女の子は大好きやで！」



一番に乗ったのは望。



「小瀧は来るって！照史とはまちゃんは？」



こいつが幹事ってことやろう。



縋るように見られると、弱いんよ。



「ええよ、暇やし！」



俺が頷けば、照史も笑う。



まさか俺がこの合コンで、



合コンのメンバー以外に恋をするとは思いもせんかったけど。



だって、申し訳ないけど、



いや、参加しといて何言うてんの？って話やけど、



合コンに来るような子、ちょっと苦手なんやわ。



望が恋に落ちた相手は、彼氏を求めて合コンに来た子じゃなかったぽいけど。



ともかく、無理なんやわ。



合コンの場で、まあ挨拶から始まってんけど、



もー彼氏欲しいのがよく伝わってくる肉食系女子ばっかりで。



自己紹介も質問タイムもほどほどに済ませたところで、追加で何か頼むか、という話になった。



あ、ド定番の居酒屋に来てんけどさ。



「お待たせ致しました、おうかがいします」



「あ、すみません、これと、これと……」



メニューから目を離し、店員さんを見た瞬間。



「………………、」



音が聞こえてくるかもしれない、ってほどの勢いで、



俺は恋に落ちた。



〆．

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