臣 様 の 言 う と お り

▼ 隆二side ページ36

＊




俺はあの部屋を後にし出ていった。





広臣「おい。」

隆二「あっ。王様。」





出ていくとすぐに王様が待ち構えていた。






広臣「少し、お茶でもしながら話さないか。」

隆二「ええ、喜んで。」





誘われるがままに王様の部屋へと足を運んだ。





広臣「まあそこのソファでも座っとけ」

隆二「いえ、王様がいる前では...」

広臣「立ちながらお茶も俺に失礼だろ。」

隆二「...では。」





と、静かに座った。

そして、メイドがいなかったので、王様自らハーブティーを入れた。







隆二「ありがとうございます。
話とは何でしょうか。」

広臣「いやー、明日さ俺、
”ミシロ会議”じゃん？」

隆二「あ〜そうでしたね。」




”ミシロ会議”とは、
１年に１回、それぞれの国の王が集まり、
今の国の状況などを話し合う会議。
”ミシロ”と呼ばれる大きな青い海の島で行う。
王様はコレが初めてなんです。








広臣「んでね、Aも連れていっていいかなと...隆二「いや、ダメですね。怒られますよ。
それに、明日あの方の裁判するんじゃないんですか？」





俺は即それを阻止する。




広臣「それは他の奴に頼ませておく。」

隆二「王様が決めるんですよ！？」

広臣「テキトーに、言っとけばいいだろ。」

隆二「ダメです！ちゃんと決めてください。」

広臣「もー、隆二はケチだなー。」





やっぱり、王様はミシロ会議に行かせたくない...。






広臣「Aは？」

隆二「置いていって下さい！」

広臣「えー。
そしたら、俺元気でないー。
だって、こっからミシロまで２週間。
往復して４週間。
1ヶ月もAに会えないとか。」

隆二「会えない分嬉しさもありますから！」

広臣「...まあそーだな。
分かった。置いていく。
隆二も明日行くから荷物用意しておけよ。」

隆二「はい分かりました...って！？え！？」




王様の言葉を承ろうとした瞬間気づいた。


それって、俺も行くの...？





広臣「お前も行くわ。」

隆二「兵士だけでいいんじゃないんですか！？」

広臣「兵士、1000人連れてくけどよもしものための司令塔がいないとさ！」

隆二「...王様〜...。」

広臣「うむ。」






そしたら、俺もAと1ヶ月も会えなくなるじゃーん...。

ミシロ会議→←▼

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す