臣 様 の 言 う と お り

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広臣「...。」『...。』



こうして、無言のまま二人で馬に乗って、私はまた腰に手を回す。


やっぱり何故か落ち着く。






広臣「ほら、着いたよ」

『もう？』

広臣「おう。」





馬は止まって、コイツは降りる。また降ろしてもらえなさそ...。







広臣「ほら。」






と思ったのもつかの間。

急に優しくなりやがった。

うち、そういうの弱いから...。









『ありがとう。』

広臣「おう。」






抱っこして降ろしもらう。







「広臣！」

広臣「ん。」







前から現れたのは...綺麗な人。









『誰？』

広臣「俺の幼馴染み。萩花って言うんだ。」

『あ、そっか。』


萩花「誰その子？」


広臣「俺の。」





と、急に肩を組まれ、距離は縮む。





萩花「...あぁ。そう。」

『ち！違います！』






すぐに離れる。

馬鹿かコイツ。






『私はただの庶民です...。
ここの条例破ったから...色々と...ね？』





と、広臣を見る。

ノリに乗れと言わんばかりの。





広臣「...まあ。そうだな。
早く処罰しないとなぁー！
てことで、萩花！
後で！早く帰んねえとお父さんに怒られるぞー！」

萩花「...」





そのままそこを後に。


広臣の棒読みは、程々にして欲しいわ。









広臣「あっ、てかさ。」

『ん？』

広臣「俺、お前に処罰した？」


『は？したわ！
３回もキスしたでしょうが！』

広臣「それって、処罰？」

『し、知らない！アンタが勝手にした事！』

広臣「ﾆﾔｯ)」

『っ！』







出た。悪魔の微笑み。
何かされるじゃん...。







広臣「”キス”しかしてないんだよな？」

『...ん、まあ。』

広臣「じゃあ...他のことは...」

『こ、来ないでよ！』






一気に広臣の顔が近づく。


あー。ダメだ。
カッコイイものはカッコイイ。








広臣「今日の夜...『しないからね？』

広臣「約束。」

『嫌だ。』

広臣「ぜってー、来いよﾆﾔｯ)」







と、ポンッと叩かれまた悪魔の微笑みを浮かべた。

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