臣 様 の 言 う と お り

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でも、これどっちの馬に乗ればいいんだろう...。




好きな人の馬に乗ればいっか♡







と、隆二の方へ行く。







広臣「いやいや、待て。」

『なに？』







止められた。








広臣「なんで、隆二？」

『隆二がいいから。』

広臣「なっ？！」





一瞬で論破。







隆二「A、ホントに俺でいいの？笑」

『アイツの後ろは流石にヤダ。』

隆二「ですって、王様。笑」

広臣「...隆二、先行ってろ。」

『は？』





コイツがそう言うと、隆二はニコッと微笑み馬を走らせた。





結局こいつかよ〜。






広臣「なに、嫌がってんの？」

『嫌がるわ。』

広臣「乗れよ。」

『つーかねぇ！？
うちの親友の剛典を撃ったり、急にキスするわ、許嫁になれって言うわ...そんなヤツの後ろに乗るかっ！』






思ってたことを全部吐き出す。

どんだけ、憎んでた事か...。







広臣「でも、お前の親友は死んでないだろ？」

『はぁ？
そーゆー問題じゃないわバカァ！
なっ、なんでそもそもｯｸﾞ打つんだしっ！
なんならｯｸﾞ、アンタが撃たれればｯｸﾞ、ﾋｸﾞｯ良かったのにｯ!』




またポロポロ出てくる涙。
それを手で拭う。



そして、大号泣。

座り込んで泣き崩れた。






広臣「...おい、泣き虫。」

『話しかけないで！』




すると、馬から降りて私の前へ立ち、同じ目線に座り込む。







涙を拭ってた手を取られ、広臣の胸に、飛び込む。








『ヤダっ！離してっ！広臣「離さねーよ。」






と、力強く抱きしめてきた。







広臣「俺ね、明日からいなくなるんだよ？」




急に報告された。




『そっ、それがなにっ。』




興味の無いフリとでも言っておこう。

あくまでも「フリ」だから。





広臣「王様だからー、遠い所へ行かなきゃ行けないんだ。
まあ１ヶ月くらいかな？」

『し、知らないし、そんなのっ。』

広臣「寂しくねーの？」

『...うん。』

広臣「そっか...。
A。」

『なに。』





名前呼びで少しドキッとする。







広臣「愛してる。」





と、私が見上げた途端、おでこに優しくキスを落とした。






広臣「...お前、こっち向くなよ。

俺が泣きたくなんだろ。」







初めて見た顔だった。

切なくて悲しい顔で...。

ホントにこっちもまた泣きそうだった。

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