臣 様 の 言 う と お り

▼ 隆二side ページ21

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あの子と一緒にドレスルーム行って、

俺好みの白に着替えさせたけど、

可愛くて...綺麗で...。

ホントに美しい姿だった。








シンデレラのように美しい姿。

だから、硝子の靴を履かせて、

髪も結び直して...。


もう、俺のハートのど真ん中を撃ち抜いた。









踊りに入れば、
腰に手を当てるとビクッとして。


可愛いくて...。





上目遣いで見てくるからもう自分さえ持たなくて。







最後のキスは、しようと思った。





でも...ね。







温もりが消えて、
王様に横取りされちゃった。









隆二「これは、これは王様。」

広臣「隆二、むやみにコイツに、手を出すなよ。」





王様からの忠告は結構本気な目をしてて。

逆らえばダメだろうって。






隆二「じゃあ、私はこれで...。」







と、心残りがある中去る。



あの子が名前を呼んでくれた。

けども、胸いっぱいの思いで無視をする。






王様がいる限り、俺とあの子は結ばれないだろう。




結ばれようとしている俺はきっとあの子に恋をしているんだろう。








隆二「あー。ダメダメ。
執事がそんなことでは...。」






でも、執事という使命は一生忘れたくない。








ふと空を見る。






今日は...三日月か...。




王様言ってたなぁ、






広臣「三日月の時には自分の思いが満たさてない証拠だ。」








だから、今は満たさてないのか...。






まあっ、当たりだけど...ね。









でも、今宵の月はあの子の様だった。
輝いてるけど凛としていて澄んでいた。






あの子が月だとして、
俺の心が満たされなくとも
あの子はどんな姿でも美しいって...







隆二「ｸﾞｽﾝ｡あー、俺、何泣いてんだろ...笑」








泣いてる自分がバカバカしく思えた。









でも、唯一あの子に伝えたい事...






隆二「月が...綺麗ですね。」

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