ONE WAY LOVE 〜片想い〜

23 ページ23

『………っ､』



頭を撫でられる感覚があり
目を開けようとした時に
俊ちゃんと登坂さんの声が聞こえてきて
目を開けるタイミングを失った…




俊「ほんと参ったよ…」




え？

何が…？





俊「Aが
いつになったら俺の事を信じてくれて
普通に接してくれる日が来るんだろうって…」



『っ､』



臣「……俊さん」



俊「正直に言うと
俺も臣みたいにキレそうになった事
スゲーあんだよ？笑」



臣「え？」



俊「けど…俺が今こいつを見放したら…
こいつはどーなんだろう…って思ったんだよね…」





俊ちゃん…っ､




俊「詳しく理由を聞かなくても
あんな公園で雪降る中､
薄着で何時間も居るなんて普通じゃねぇよ？汗」



臣「……確かに汗」



俊「身内は？って聞いたら
居ない！しか言わねぇし…さ？
だから､俺を信じてもらえるまで
俺がこいつの事を信じて待ってやろう！って
思い直して来た！」



『……っ』





俊ちゃんのそんな気持ちを聞くのは
初めてで
私は2人にバレないように
寝返り打って
静かに涙を流した…





俊「年数が経ってくうちに
どんどん打ち解けてきてくれて
Aの表情も豊かになって
『俊ちゃん!!』って懐いてくれるようになって
Aの性格を知ってくうちに
スゲー素直だし､スゲー純粋だし､
実の妹のように可愛くてさ！笑」



『…っ､』



俊「たまんねぇの！笑」



臣「………」



俊「だから､臣？」



臣「はい？」



俊「俺は隆二にも言ったけど､
お前らや他の奴が
Aの事を真剣に想ってても
俺は簡単にはこいつを渡すつもりはねぇ！」



『っ…っ』



臣「俊さん…」



俊「こいつを…
Aの事をほんとに幸せにしてくれる奴で､
Aがほんとに心から愛した奴じゃねぇと
俺はこいつを手放すつもりは無い！」






んもぉ…

涙が止まんないよっ…






俊「なんなら…
Aが誰にも恋しなくて
この先…ずーっと1人で居るつもりなら
俺はこの先もずーっと傍に居てやるつもりだから！」



臣「…」



俊「んな､思い詰めた顔すんなよ！臣！」





え…っ


登坂さんがどんな顔してるのかは
私には分かんない…


けど…


登坂さんが
何故…思い詰めた顔をしなきゃなんないの？
という疑問が生まれた…





俊「それだけ分かってて欲しいだけだよ！
このリリック…
Aに対してのリリックだろ？笑」



臣「んまぁ…」



俊「出来たら聴かせてな！笑」




と俊ちゃんの優しい声が聞こえた…

臣side→←臣side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す