SWEET MEMORIES2 ページ17
Aside
……！！！
「なんで名前知ってるんですか？
ってあぁ、マスターが言ってたか。」
一瞬焦ったよ…知り合いかと。
安心した私はオレンジっぽい色のカサブランカを一口飲んだ。
「そうですね。マスターがさっき。
でも俺、Aさんのことよく知ってますよ？」
適当に彼のジョークはスルーして、カクテルの話題に戻す。
男の人のジョークってたまに分からないでしょ？大人は聞こえないふりで流すの。
「へぇー。待ち焦がれた再会ですか。
で、どなたと再会したんです？彼女さんとか？」
……ん？この人今ムッとした？夕日がやっぱり眩しい。表情が見えない。
「……そうですよ。4年間も待ち焦がれたんすよ。ほら、オリンピックと一緒でしょ？
でもね、彼女、俺のこと忘れたみたいで。
もうショックっすよ。」
グラスの氷をカラカラと揺らしながら飲むお隣さん
「そうなんですね。
まぁ、四年もあると人って雰囲気変わりますよね。
私も四年前はなんか、もっと単純で浅はかな小娘だったなぁ。おかげで彼氏と別れちゃって。
別れた後も未練が消えなくって、毎日のように泣きましたね。」
その瞬間、彼がちょうど夕日を遮って、顔がしっかりと見えた。
えっ…あっ………
………まさか…シゲ？
私が落としそうになったグラスを彼が掴んで…それから口に運んだ。
わざとらしくて妖艶で、黒目がちな瞳が私を惑わせた。
「そうっすね。Aさん、
四年前はこんなバーで飲んでなかったから。」
「……えっ……
本当に……本当にシゲなの？」
「今気づいたのかよ。
遅くね？」
彼は昔と変わらず右の口角をあげて笑う。
「カサブランカのカクテル言葉は、
甘く切ない思い出。
オリンピックは待ち焦がれた再会。
今日にぴったりでしょ？」
あまりのことに呆然とする私はただ頷く。
彼を観た瞬間、昔が全て頭にフラッシュバックしてきて…
傷つけあって、お互い子供だったなって。
でも、懐かしくて、綺麗で純粋な恋だったな、とも思う。
「ねぇ、A……
今、幸せ？」
唐突にされた彼からの質問。
……聞かないでよ。
大人な女になったけど
…嘘つくのは、上手じゃないの。
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アカトウネ(プロフ) - 雪さん» 雪さん！嬉しいお言葉ありがとうございます！それなのに更新遅くて本当にごめんなさい汗 こんな怠惰な作者ですがこれからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2017年1月25日 19時) (
レス) id: b52f14ef66 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - アカトウネさんのお話にいつも、ドキドキしてます。何回読んでも面白いです。 (2017年1月24日 22時) (レス) id: 8f119e8986 (このIDを非表示/違反報告)
アカトウネ(プロフ) - 凜さん» 凜さん！お久しぶりです！なんて優しい人なんだ！F4もそろそろ更新します。応援本当に本当にありがとうございますm(_ _)m (2016年12月27日 23時) (レス) id: b52f14ef66 (このIDを非表示/違反報告)
凜 - ヤバイ!!!!何だこれは！ドキドキが止まらないー！面白いです！ (2016年12月27日 21時) (レス) id: 09856dbee7 (このIDを非表示/違反報告)
アカトウネ(プロフ) - シゲパーナさん» ありがとうございます！！！すっっごくうれしい♪♪泣きそうです。返信遅くなってしまってすみません。これからもよろしくお願いします！ (2016年7月5日 19時) (レス) id: 6842944fbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アカトウネ | 作成日時：2016年4月11日 20時
