Pearl−White Eve1〜K.K〜 ページ11
Aside
一ヶ月前に彼と別れた。
ずっと愛してたのに。彼は違った。
何で？って聞いたら、彼は言った。
Aのことは最初から遊びだったって。
だから決めたの、もう誰も愛さないって。
今日はクリスマスイブ。
街中を恋人が埋め尽くしてるけど、私は1人傷心で傘もささずに街灯にもたれる。
誰を待ってるわけでもないけど…いっそこのまま凍え死にたくて。
彼のことを忘れたくても頭に蘇ってくる…
すると黒のトレンチコートに身を包んだ背の高い男の人が私を傘に入れた。
「大丈夫ですか？お嬢さん？」
「えぇ……大丈夫です。人を待ってるんです。」
「嘘はよくないですよ？」
「嘘なんてついてませんっ！ほっといてください。」
「泣いてる女の子を雪の中ほったらかしにするなんて
気がひけるでしょ？」
えっ……私泣いてるの？
冷え切った手で目元に触れると確かに濡れていた。
「そこのカフェで温かい飲み物でもおごらせてください。」
「何で？なんで見知らぬ女にそんな優しくするんですか？
そんな風にしてたら、誤解されますよ？」
「うーん、いつもはここまでしないかな？
誤解じゃなくて、本気で一目惚れしちゃったんです。貴女に。」
動揺する私を見て微笑む彼は大人っぽくて余裕があって。
誰も愛さないって決めたから、もう騙されたくないから。
何度も心の中で繰り返していると、ほら、と言って彼は私の手を引いてカフェに入った。
不意に手に触れられてドキッとしてしまった自分を恨んだ。
「こんなにも手が冷え切って、どれだけ長い間あそこに居たの？
別れてもそれほど貴女に思われ続ける彼が…俺は羨ましいな。」
「なんでもお見通しなんですね。」
「クリスマスイブに女の子1人で泣いてる理由なんてこのくらいしかないよ？
ねぇ、名前教えてくれない？」
「Aです。あなたは？」
「俺、小山慶一郎っていうんだけど、知らない？」
「有名人…なんですか？」
「あっ、いや、うん。」
「そうなんですか。知らなかった。ごめんなさい。」
「気にしないで。知らないでいてくれた方が接しやすいから。」
私はホットココアを頼んで彼はロイヤルミルクティーを頼む。
選んだメニューが大人っぽい外見と違って思わず頬が緩んだ。
だめ、誰も愛さないって決めたの。
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アカトウネ(プロフ) - 雪さん» 雪さん！嬉しいお言葉ありがとうございます！それなのに更新遅くて本当にごめんなさい汗 こんな怠惰な作者ですがこれからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2017年1月25日 19時) (
レス) id: b52f14ef66 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - アカトウネさんのお話にいつも、ドキドキしてます。何回読んでも面白いです。 (2017年1月24日 22時) (レス) id: 8f119e8986 (このIDを非表示/違反報告)
アカトウネ(プロフ) - 凜さん» 凜さん！お久しぶりです！なんて優しい人なんだ！F4もそろそろ更新します。応援本当に本当にありがとうございますm(_ _)m (2016年12月27日 23時) (レス) id: b52f14ef66 (このIDを非表示/違反報告)
凜 - ヤバイ!!!!何だこれは！ドキドキが止まらないー！面白いです！ (2016年12月27日 21時) (レス) id: 09856dbee7 (このIDを非表示/違反報告)
アカトウネ(プロフ) - シゲパーナさん» ありがとうございます！！！すっっごくうれしい♪♪泣きそうです。返信遅くなってしまってすみません。これからもよろしくお願いします！ (2016年7月5日 19時) (レス) id: 6842944fbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アカトウネ | 作成日時：2016年4月11日 20時
