【d！】幼き軍人特待生【zm】 (ページ5)

今日:40 hit、昨日:53 hit、合計:15,229 hit

5 ページ5

.

zm｢あ！ししょうや……！｣

今日の仕事も終わり夜もふけた頃、訓練所に向かう私の後ろからゾムの声が聞こえた

『どうしたんだ、ゾム？』

そう言って私が振り向くと、嬉しそうにこちらまで駆けてくるゾム。そんなゾムを優しく抱きしめると更に嬉しそうに笑いながら私の身体に顔をうずくめる

いつもこれくらいの時間になると自分の部屋で過ごしているかもう寝ていることが多いゾムのことを知っていたからこそ、こんな廊下でばったり会うなんてと少し驚いてしまう

zm｢あのな…！まどからお星様見てた時にな！ししょうの歩いてるすがたが見えたから追いかけてきてん…！｣

『そうなのか。綺麗なお星様は見れたか？』

zm｢見れたで！きらきらしててめっちゃきれいやった！｣

『ふふっ、それは良かったな』

zm｢ししょうは今からなにするんー？｣

『私は今から訓練でもしようかなって』

日中は基本的にゾムに付きっきりだからあまり自分の訓練をする時間が取れないためため、私はいつもこの時間と早朝に少しだけ訓練を行っていた

ゾムが""ししょうを越えられるように""頑張っている姿を見る度に、自分も""ゾムの憧れの存在で居られるように""頑張ろうとより一層訓練への意欲が湧いてくるのだ

zm｢訓練…！！ぼくも、ししょうと訓練したい…！！｣

『私も一緒に訓練したいけど、ゾムは日中頑張って訓練したんだから疲れを落とすために今は寝ないとだめやで』

zm｢いやや！ぼくもししょうと訓練したい…！！｣

そう言ってぷりぷりと怒りながらぎゅーっと私に抱きついて離れようとしないゾム

『寝ないと強くなれないぞ』

zm｢ししょうも起きてるから平気やもん！｣

ゾムは意地でも離れない気なのだろう。さっきから私が1歩進もうとする度に｢や…！｣と小さな声で抵抗しながら必至に私のことを食い止めようとしている。日中あれだけ訓練したのにまだ訓練する元気があるなんてほんとに体力オバケすぎるな…

………まぁ今日くらいは少し夜更かししても良いか。。

『もう…ゾムは元気やな〜。。』

『じゃあ今から一緒に訓練しよか…！』

zm｢……！！｣

zm｢やった〜！ししょうと訓練や！｣

そう言ってパッと星のように目を輝かせながら喜ぶゾムの手を私は優しく握って一緒に訓練所まで向かった

.