【d！】幼き軍人特待生【zm】 (ページ25)

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zm｢ししょう、もしかして…""目……見えへんくなったん""…？｣

ゾムは"自分の勘違いであって欲しい"という瞳で私のことを見つめる。そんな今にも泣きそうな目をしているゾムを見た私はゆっくりとかがみ、彼の小刻みに震えていた手を安心させるかのように優しく握る

『ゾム、大丈夫やで』

zm｢ししょ……｣

『ゾムが泣く必要なんかない』

そう言って私はゾムの目から思わず零れてきた涙を手で拭う。それでもゾムの涙は次から次へと零れていく。きっと私の言葉と表情で察したんだろう

嘘をついたり隠し事を隠し通すことには自信があったが、流石に""片目の失明""を隠し通すことは私には出来なかったようだ

潜入捜査は上手くいった。欲しい情報は手に入ったし、特に事が起こることなくスムーズに進んでいった

1つ事が起こったとするのなら、本部に潜入途中、バレていないと思っていた私は欲が出てしまい、研究室の職員との接触を測った。ただ、相手はいつから気づいていたのか私が国のものでは無いと気づき、隙を見てある液体をかけた

最初は特に影響がなく、大したものでは無いかと思った矢先、液体が目に混入したのか片目が失明していることに気づき今に至る

zm｢ししょう……ぼく、ししょうのこと守りたかった…｣

そう言ってぎゅーっと私に抱きつき涙が溢れるゾム

『ゾムは悪くない。これは私の過失だ』

zm｢ちがう…！！！｣

zm｢ぼくが…もっと……大きかったら…ししょうのこと守れた…のに……｣

zm｢ぼくが……もっと強かったら……｣

『それは違うぞ、ゾム』

私は泣きじゃくるゾムの背中を優しく撫でながら、話を続ける

『ゾムが大きくなってても強くなってても、私は失明していた』

zm｢……｣

『今も、そしてこれから先も、私が""生徒である""ゾムに守れだなんて言うか…？』

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