【d！】幼き軍人特待生【zm】 (ページ23)

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ー1時間後ー

『ゾム、』

zm｢いや！｣

『いっぱいお話したやろ？続きは帰ったら聞くし今日は本部戻り』

zm｢いやや！！ぼくも、ししょうとせんにゅうそうさする！｣

さっきからずっとこの調子で思わず頭を抱えてしまいそうになる

ゾムをここまで連れてこないようにと言った理由はまさにこれで、ゾムは先程から私の首に腕を回して離れないという意思を見せつけている。この押し問答を初めてはや5分。そろそろ帰ってもらわないと困るんやけどな。。

｢Aさん、本当にすみません。。｣

『起きたことは仕方ないにしても、次からは絶対に連れてこないようにしろよ』

そう言って私はゾムを引き剥がそうとしながら教官担当に軽く注意する

｢ゾムくん、お家帰るよ｣

zm｢いやや！ぼく、ししょうといっしょがええ！｣

『ゾム、本部に帰らないとだめだぞ』

｢そうだよ！Aさんも困ってるしな…？あと1週間の辛抱やで｣

zm｢……ししょうがええよって言ってくれるまで離れへんもん。。｣

そう言ってぎゅーっと先程よりも強く私に抱きつくゾム

『ゾム、帰ったらたくさん遊んでやるし話も聞いてやるから今日は大人しく帰ってくれ』

zm｢ししょうのこと、守れへんのいやや！！｣

『もっと大きくなったら私のことを守ってくれ』

zm｢おっきくなったらって何才…？｣

『んー…育成所を卒業してからかな』

zm｢待てへん！｣

このままやとホテルの人に苦情を入れられそうやな。。ここは中立国のホテルとはいえあまり目立ちたくないのも事実。こうなったらゾムには悪いが強制的に眠ってもらうか…

『ゾム、ちょっとだけ目つぶってくれないか』

zm｢…？わかった！！｣

そう言って私の言う通りにぎゅっと目をつぶるゾム

""素直""という2文字が私の頭の中を駆け抜けたあと、ぎゅっと目をつぶったゾムを確認した私はゾムに痛みがない"麻酔針"を刺す

すると、かくんと身体の力が抜けゾムの全体重が私にのしかかった。念の為麻酔が聞いているのかを確かめるためにゾムの頬を触ってみるがなんの反応も示さない

『ゾムのこと、頼んだぞ』

｢はい！Aさんの大切なゾムくんをお預かり致します！｣

これで一件落着か…

尚、次の日

【Aさん、本当にごめんなさい…！！】

【ゾムくんがししょうに会いたいと言って、たった今"ホテルに向かってしまいました"！】

『まったく…』

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