【d！】幼き軍人特待生【zm】 (ページ21)

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『ゾム、明日から"2週間"は他の人に教官をやってもらうんだがそれでもいいか？』

zm｢え……？2週間も…？｣

私の言葉を聞いて美味しそうに夜ご飯を食べていたゾムのお箸が止まる。既に表情から｢嫌や｣という感情が溢れ出していて、何としてでも止めるという感情も少し垣間見えていた

『実は明日から""潜入調査""を行わないといけなくてな。。』

私もゾムの教官という仕事があるから最初は断ったのだが、話を聞けば聞くほど自分が適任であるということに気づき承諾をした

ゾムに相談しなかったことは悪かったと思っているが、相談してもゾムは嫌の一点張りだろうし、かなり落ち込むだろうから訓練に支障が出ないように相談をすることが出来なかった

zm｢そうなんや…｣

zm｢""ぼくも行きたい……！""｣

一瞬承諾したかのように思えたが、やっぱり諦められず自分も私に着いていくという願望を示すゾム

『え？ゾムも行きたいのか？』

zm｢うん！ぼくも行く！｣

zm｢それで、"ししょうのこと守る"！！｣

そう言ってやる気満々の目で私のことを見つめるゾム

確かに実戦経験は積ませた方がいいが……いくらなんでも8歳は"若すぎる"。ゾムが優秀だからとか特待生だからとか関係なしに8歳を敵国に連れていくことなんて私には到底できない

そう思った私はゾムの頭を優しく撫でて話始める

『ゾムはもっと大きくなってからにしような』

zm｢なんで……？ぼく、強いで！！｣

『強くても年齢的に見てゾムに実戦経験は早すぎる』

zm｢………でも、ぼく…｣

『大丈夫だぞ。心配しなくても元気な姿でゾムの元に帰ってくるからな』

zm｢ししょ…｣

『だって私は"ゾムの師匠"なんだからな』

zm｢…！！｣

『私が元気な姿で帰ってきた時に、もっと強くなったゾムが見たいんだ』

zm｢………｣

『嫌か…？』

zm｢…がまんする。。｣

『よし、偉いなゾムは』

そう言って私は泣きそうなゾムをぎゅっと抱きしめ、再び頭を撫でる

zm｢ぼく、えらい…？｣

『偉いし、とっても凄いぞ』

zm｢…！！！｣

zm｢んふ、ししょうにほめられた～…！！｣

そう言ってふにゃりと満足気に笑ったあと嬉しそうに私の肩に顔をうずくめるゾムを見て、ゾムなら絶対大丈夫だろうなという確信がもてた

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