【d！】幼き軍人特待生【zm】 (ページ20)

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『ゾム、何でそんなに不貞腐れてるんだ？』

zm｢……ぼく、おこってへんし…｣

いやその言い方は間違いなく怒ってるやつやん。と心の中でツッコミながら、先程から何故か不貞腐れているゾムの頭をふわふわと撫でる

というかなんでゾムは不貞腐れてるんだ？思い当たる要素が見つからへんけどゾムのこの反応を見る感じ、多分私がゾムを不貞腐らせてしまったんだろう

『さっき何かあったのか？』

zm｢……｣

ゾムをこくこくと首を縦に振った

『私がなんかやったん…？』

zm｢……｣

少しフリーズしたあと小さくこくりと首を縦に振る

『もしかしてさっき他の軍人と喋っとった時？』

zm｢……｣

ぶんぶんと先程よりも勢いよく頷く

『私がなんか言ったん？』

zm｢……｣

今度はぶんぶんと首を横に振ったあと、他にも何か言いたいことがあるのか私のことをじっと見つめる

zm｢…ししょう、｣

zm｢ししょうが、他の軍人さんにも""ししょう""って呼ばれてるのがいややった。。｣

zm｢ししょう呼び、""ぼくだけがええの""………｣

そう言ってぎゅーっと私に抱きつくゾム

どうやらゾムの"嫉妬"というのは私が想像しているよりもずっと"些細なことで起こる"らしい。嫉妬しているゾムは可愛いが、ずっと不貞腐れたままだと訓練ができない。何とかしてゾムの機嫌を良くせんと…

『でも今の育成所の中で私のことを師匠って呼んでくれてるのはゾムだけやで』

zm｢…｣

効果はいまひとつのようだな…

『それに、ゾムには言っとらんかったけど』

『私がこんなに付きっきりでいるのはゾムが初めてやで』

zm｢…！｣

幼さゆえに本当に表情が豊かなゾムは私の言葉にぱっと目を輝かせながら私のことを見つめる

『今までは私一人で10人くらいの相手をしとったから、1人に対して今のゾムみたいにずっと一緒に居ることが出来ひんかってん』

『やから、私が毎日一緒に訓練して一緒にお話してるのはゾムが"初めて"やで』

zm｢…！！！！！｣

zm｢ほ、ほんまに…！！！｣

『ほんまやで。やから""1番""仲良しな軍人さんはゾムかもしれへんな』

zm｢…！！！！！！！！！｣

んふ、嬉しそうやな～。。今までに見た事ないくらい嬉しそうに私のことを見つめたあと、ぎゅーっと顔をうずくめるゾム

zm｢やった～…！ししょうの1番～！！｣

そう言ってくふくふと満足気に笑うゾムにつられて自然と笑みが零れた

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