【d！】幼き軍人特待生【zm】 (ページ12)

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『そうか、良かったな』

zm｢うん！めっちゃ美味しかった！｣

そう言って美味しかったことを伝えたいのかふにゃっと笑いながら頬っぺたを抑えるゾム

訓練の休暇中、いつもの通りゾムと楽しくお話をしていると私の元に2人の軍人がやってきた

｢"A教官"…！お疲れ様です！｣

｢お疲れ様です！｣

『お疲れ様…！2人とも久しぶりだな！』

zm｢…？｣

｢確かに育成所から卒業してあんまり会う機会減りましたからね〜！｣

｢最近の俺めっちゃ強くなったんですよ！｣

『そうなのか。時間があればまた手合わせしたいな』

｢良いんすか！？やりましょやりましょ！！｣

zm｢……｣

｢…？その後ろの子供さんは教官の新しい生徒ですか？｣

そう言って私の背中にぎゅーっと抱きついて隠れているゾムのことを2人は不思議そうに見つめる

｢あ！この前噂になっとった特待生の子ちゃうん！？あの子の教官担当ってAさんちゃうかった？｣

｢あ〜！特待生の子か！一時期めっちゃ噂なっとったな！凄いやつが来たって｣

『そうだぞ。この子はゾム、今年から育成所に入った特待生だ』

｢挨拶するか…？｣とゾムに聞くと恥ずかしがり屋なのかふるふると首を横に振るゾム

ゾムは私の前以外では極端な恥ずかしがり屋で素もあまり出せない子だ。でも会話は気になるのか、さっきからひょこっと顔を出すシーンがあった

『すまないな、ゾムはちょっと恥ずかしがり屋で挨拶や手合わせはまた今度になりそうだ』

｢全然大丈夫っすよ！むしろ2人が話してるところに勝手に割って入ってきてすみません！｣

｢じゃあ自分たちは訓練に戻ります！教官もゾム君も頑張ってくださいね！｣

そう言って教え子の2人は私たちの元から離れていった

こうして自分が担当した育成所の子が今、立派な軍人になっていることが誇らしくて少し嬉しくなる。手合わせも今度したいな、なんて考えているとゾムが私の手をきゅっと強く握った

『どうしたんだ、ゾム？少し恥ずかしかったか？』

そう言ってゾムの頭を撫でると再びぎゅーっと私に抱きつくゾム

zm｢ししょうは…｣

『…？』

zm｢ししょうは、ぼくだけのししょうやもん…｣

最近、教え子が可愛すぎる行動をした時の対処法を知りたいと思うことが増えた気がする

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