【d！】幼き軍人特待生【zm】 (ページ1)

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『タイムは……26,12っと…』

そう呟きながら私はメモ用紙にタイムを記録していく。やっぱり凄いな。。私が育成所にいた時なんか自己べスト30秒切ったか切ってないかくらいやし、ほんまに将来有望すぎるわ

なんて考えていると、私の視界に""エメラルド色の瞳""が映り込む

zm｢ししょう…！どうやった！？｣

そう言って目をキラキラと輝かせながら感想を聞きたがるゾム。軍人育成所に所属している私の""教え子""のような存在だ

軍人を志望している若い人たちを将来立派な軍人として育てあげるために作られた""軍人育成所""。対象は"13～18歳"の若者。そして、スポーツテストなり反射神経テストなりに合格した"軍人としての能力をある程度持っている人"だ

『いい感じのタイムだぞ！流石だなゾム！』

zm｢ほんまに…！！ぼく、ええかんじやった！？｣

それに対しゾムの年齢はまだ""8歳""と対象年齢には程遠い年齢だ。では何故ゾムは軍人育成所に所属出来ているのか……

理由は簡単。"対象年齢なんて関係ないほどの実力をゾムは持っているからだ"

最初採用試験にゾムが現れた時、私含む試験監督たちは｢なんの真似だ｣とゾムを追い出すために捕まえようとしたが、自分は""本気""であるということを証明するようにゾムは近接部隊や特殊部隊顔負けのスピードで逃げ、そして跳躍力も体力もあることを見せつけたのだ

そんなゾムを見た私たちは手のひらを返し今度は彼を他国に""手放さないよう""即時採用した

『次でラストにして、そのあと一緒にお昼ご飯食べような』

zm｢やった〜！ししょうとご飯…！！｣

私がゾムの教官という存在になった理由は単純にゾムが私に懐いてしまったからだ。人見知りなのかあまり人懐っこさを見せないゾムは私の前になると年齢相応の甘えだとか探究心だとかを遺憾無く発揮してくる

まぁこちらとしては何としてでもゾムを手放したくなかったから、私を彼だけの専属教官にするという選択も惜しまなかった

zm｢ししょう！ぼくがんばるから見ててな！｣

『ふふっ、ちゃんとゾムのこと見とくからな！』

そう言って私は頑張れと心の中で応援しながらゾムの頭を優しく撫でた

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