【銀魂】空から女の子が降ってきました。

第五訓 ページ7

そうして二人と歩いていれば、開けた場所に出た。





『おや、此処は…』



沖田「道場です。此処で土方さんと稽古してもらいやす」



『稽古……あぁ、あれか。この結果で位置取りなどが決まるのかな？』






見れば他の隊員が集まっていて。





(うーん…私は今いわばコネで入ってきた様な状態。しっかりと実力を残して自分で信用勝ち取らなくちゃね)





「あれが近藤さんから言われた…」

「女性隊員……？」

「大丈夫なのか？あんな華奢だが…」





(ふふ、聞こえてる。)





どうやら手合わせ、と言っても実戦っぽく戦って力量を測るらしい。相手は土方さんらしいけれど……





(いいのかなー、相手が土方さんで。一瞥だけでも気付いた、腫れたペンダコに眠そうな目付き。下がりそうな瞼に隈。何度か眉間だって抑えていたし)





どうやら彼はお疲れのご様子なのに…あーあ、この状態の相手に勝ったとしても嬉しくないなぁ。



…………ま、実力見せるだけだし充分か。







＿＿＿＿＿木刀を互いに持って構える。







孤児(みなしご)の旅は、私の性別が女だという事もあり中々大変だった。そこで護身術を独学で覚えて…相手をよく観察し強くなったのだ。


……顔色を伺う様な人生を送ってきたけれど、まさかこんな所で役に立つとはな。





生きる為に磨く術は、かなり鋭い武器になる。





そうしてシン、となった道場に。











「＿＿＿＿＿始め！！」












はじまりの合図が響いた。






『っ、』






向かってきた土方さんが木刀を突く様にして出してくる。速い。取り敢えず最初なのでカンッ、と音を立てて受け流した。そのまま体を逸らして滑らかな動きで避ける。


その隙に足払いをかけるが、ならばと土方さんが空中で姿勢を整えて着地後打ち込もうとしてきた。


が、更に避けて側転。着地した後此方から打ち込む。防がれ返ってきた攻撃もヒラリとかわす。






土方「チッ、ちょこまかと…！」






……あー、でも速いな。感覚的に避けるだけならば余裕だが目では追えない。あとフェイント上手いんだよなー。









＿＿＿＿＿ガキンッ！！










何回かの撃ち合いの後、私の木刀と土方さんの木刀が勢いよく交わる。ギリギリと力の押し合いをする中で彼に笑いかけた。






『あはっ、流石鬼の副長。お強いですね』














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