【銀魂】空から女の子が降ってきました。

第十八訓 ページ20

紫がかった黒髪。左目の包帯。



間違いない。土方さんに写真を見せてもらった……






＿＿＿＿＿＿過激派、高杉晋助。






高杉「幕府の犬に女隊員が入ったと噂で聞いたが…まさか本当だとはねェ…」



『ふーん、私噂になっているの？』






コイツの殺気……凄く嫌だな。体が震える程の、冷たく鋭い殺気。流石過激派っていうかヤバいオーラが溢れ出てる。






『はぁ、野郎と二人ってのも嫌なんだけど』






刀を突き出す様にして前へ振る。ひょい、と避けられた。うっわ動き早。流石ってとこ？






『…？』






でも少し、疑問に思った。


全く攻撃してくる感じが無いからだ。煙管吹いてるだけで剣すら抜きやしない。私の力量を推し量っているのだろうか？






『…………じゃ、良いや』






刀を鞘にしまった。
…………今度は高杉が目を見開く。






高杉「……来ねェのか」



『は、無駄に敵に自分の力量見せたりしないさ。何より私が真撰組に入ったのは三食昼寝付きだからだし…無駄に戦うのは嫌いなんだよ。

そして、健全な自 殺、健全な心 中、健全な心 中してくれる美女探し！！ホント優良物件だよねぇ？』



高杉「………は…？自 殺？自傷好きなイカれ野郎って事か」






え、何でそうなんの？
まあいつもなら怒るとこだけど……いっか。

危険人物としてそれはそれは有名な高杉晋助サンのレア物の驚いた面見えたしね。






『別に自傷好きって訳じゃないよ！自傷じゃなくてじ！さ！つ！全く…銀時君にも同じ事を言われたんだけど』






＿＿＿＿するとその時、高杉が固まった。






『……？』



高杉「へぇ…銀時、ねェ…？面白ぇじゃねぇか」






背筋が凍るような笑顔を浮かべた高杉。獲物を定める猟奇的な目、というか。それにぞわわっと鳥肌が立つ。

……これだから野郎は嫌いなんだよ。






高杉「…お前、名前は？」



『……うーん、心中してくれる美女を探してくれるなら答えようじゃないか！』



高杉「！……はぁ、分かった。で、名前は」



『…………暁、A』



高杉「A、Aか。覚えとくぜ、自 殺願望のある別嬪はまた会う時には探しといてやるよ」



『！高杉…もしかして君……良い人だったのかい？！』



高杉「ククッ…どうだろうなァ」



『それじゃ！私は行くよ。』






ひらりと手を振り土方さん達が居る方角へと走り出した。結構いい拾い物したかも？










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