私の方がモテるけど２【青葉城西】

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佳奈子side




萌｢ちょっと、聞いてるんですかぁ!?佳奈子先輩！｣


『え、あ〜、聞いてる聞いてる〜』


ただ今、体育館裏に呼び出され中。


私の方が可愛いだの、私の方が愛されてるだの、
さっきから同じことを何度も繰り返し
聞かされ続けてるから、そろそろ飽きてきた。


萌｢そもそもぉ、佳奈子先輩が愛想を振り撒くのが
いけないんですぅ！私がチヤホヤされる
べきなのにぃ、先輩のせいでぇ〜…………｣


(いつになったら解放してくれるんだろ……………)


かれこれ15分くらい喋り続けてる萌絵ちゃん。


たぶんもう休憩は終わってるから、
ボトルとタオルを回収しに行きたい。


(ていうか、私が愛想振り撒くのはダメで
萌絵ちゃんはオッケーとか、不平等すぎでしょww
まあ、そもそも私はそんなことしてないけど)


萌絵ちゃんには私がみんなに媚を売っているように見えてるのかもしれないけど、そんな面倒なことは
してない。


単に、私には信用と人気があるけど、
萌絵ちゃんには無い。それだけのこと。


萌｢…………〜だから、これ以上みんなに
近づかないでくださいね！｣


(近づかないでって言われてもねぇ……………)


『話しかけてきてくれるのは
みんなの方なんだけど、どうすればいいかな？』


嫌味に聞こえる…………というか嫌味だけど、
実際、私から話しかけることより、みんなから
話しかけられることの方が圧倒的に多い。


萌｢は？自慢ですかぁ？知りませんよぉ！
そんなこと自分で考えてください！｣


(え、自分から言い出しといて？無責任かよ。
ちょっと本気で面倒くさくなってきた…………)


ここは一発、ガツンと言ってやった方が
いいのかもしれない。


『ねぇ、萌絵ちゃん』


萌｢な、なんですか｣


ワントーン低くなった私の声に、
ビクリと肩を震わせる萌絵ちゃん。


『黙って聞いててあげたけど、
萌絵ちゃんさぁ…………









ちょっと、マネージャーなめすぎじゃない？』

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