逃げちまえ 2【梟谷】【稲荷崎】

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｢なぁ!!稲荷崎の2mある奴いるだろ?!｣

お昼休憩､日向がイラついた様子でやって来たから大方､錦に｢チビですね｣とでも言われたのだろう｡


『錦のこと?』

｢そう!そいつ!!俺さっき"小学生ですか?"って真顔で言われたんだけど､あれは天然で言ってんの?!嫌味?!｣

『1億％嫌味｡』

｢錦ーーー!!｣


と追いかけて行く日向の次に影山がやって来た｡


｢おい､俺もそいつに"影山さん馬鹿そうな顔して頭の回転早いんですね"って言われたんだが｣


あながち間違ってはない｡


『嫌味だね』


｢ボゲェ!錦ボゲェェ!!｣



まだ半日だと言うのに早速も敵を増やしていくウチの後輩はさすがだ｡


｢玲先輩っ!!｣

『何?』


そして早くも疲れ始めてるのも確かだ｡


｢と､トイレ着いてきてください!!｣

『まだ昼間だけど?』

｢さっき月島さんに聞かされた怖い話がぁぁ｣

『月島､これ以上仕事を増やさないで｡』

｢玲先輩､夜も着いてきてください!｣

『夜まで面倒見きれない｡』

｢そんなぁぁ!私､殺されちゃいます!!｣

『殺されないから､トイレくらい1人で行ってきて｡』




｢今年は去年とは別の意味で大変な合宿になりそうだね｡｣

お盆を持って前に座った赤葦さんがどこか愉快そうに笑っている｡

それに少し頬を緩ませて｢そうですね｣と返した｡





｢玲先輩が笑ってる……!!ワンモアお願いしゃす!!｣

『慈うるさい｡』









Fin

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