逃げちまえ 2【梟谷】【稲荷崎】

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返事が来ないまま不安になって彼らの顔を確認すると目を丸くして固まっていた｡


『……何ですか､嫌なら別に___』

｢嫌じゃねぇよ｡嫌なんかじゃない｡｣


木葉さんのその言葉に賛成する様に｢うん｣と皆が頷いた｡


｢ただ驚いた…まさか､あの玲が自分からちゃんと"助けて"を言えるとは思ってなかったよ｡｣


そう言う赤葦さんにムッとしたのと同時に何だか恥ずかしくもなってきた｡


｢エラい!!ちゃんと言えて偉いぞ〜!!玲!｣


わしゃわしゃと頭を撫でる木兎さんで更に恥ずかしくなる｡


木兎さんは｢よし!｣とベンチから立ち上がって私の目の前に立つ｡


｢別に喧嘩してた訳じゃねぇけど､これで仲直りだ!!｣


と差し出された手｡

それに首を傾げてると､それを察して説明をしてくれた｡


｢握手だ!仲直りの握手!!｣

『仲直りって握手するもんですか?』

｢いいから!早く!｣


いつもなら無視するところだが､私は差し出された手の平を握った｡

木兎さんの顔を目だけを動かして見れば驚いた顔をしていた｡


『自分で言っといて何を驚いてんですか｡』

｢いや､本当にしてくれると思わなかった｡いつもは無視するんだもん!

今日はやけに素直なんだな!!｣

『うるさいです｡』

｢玲デレてる〜｣

｢レアだな｡｣

｢レアですね｡｣









｢あ!!ゴラァお前らァ!!まだ起きてたのか?!さっさと寝ろー!!｣

｢うわっ､やべぇ烏野んとこのコーチだ!｣

07．7日目→←・

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