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信号を渡り切ってから再度振り返って、手を振った少女。
私の心臓は大きく跳ねて、耳の中に届くほど大きな音を立てながら血液を送り出している。
未知の感情との遭遇で異常をきたした身体は、倒れてしまいそうだった。
「あ、あれ…！」
「ウツお姉様！！」
身体の軸が分からなくなっていた時、聞き馴染んだ声が聞こえた。声のした方を向けば、あの子達が居た。いつも両隣に居る彼女らの姿を見て、安心感から身体が弛緩する。
倒れかけた私を駆け寄った彼女達が支えてくれた。
「大丈夫ですか！？」
「やはり一人で外に出るなんて、危なかったのですわ…！」
スマホを取り出し迎えを呼ぼうとする彼女達の手を、慌てて掴む。2人の驚いた顔を見ながら、きゅぅと力を込めた。
「ウツお姉さま…？」
「あ、あの…あの…」
「大丈夫です。ゆっくり深呼吸して下さいまし」
背中に回された手に合わせて、呼吸を整える。けれど、2人にこの感情を伝えたくて、深呼吸もそこそこに顔を上げた。
「私！……女神、そうやね…女神、女神に遭ったんよ！！」
「女神…？」
そうだ、彼女は女神だ。薄汚れた外の世界で、ただ一人私を救ってくれた女神。
「さっき男の人にぶつかられて転んだんやけど、あの子だけ助けてくれて！あの子は女神や！」
「ちょ、ちょっと落ち着いて…！素が出てますわ！」
「ここは外やからええの！！」
今だけは"わたくし"じゃなくて、"私"でありたい。あの子へ想いを馳せている間は、そうありたい。
彼女の姿を思い浮かべるだけで、頬がぽっぽと温まる。これも彼女の女神の力がそうするのか。
「…あの、ウツお姉様。女神と言うと人ならざるモノになりますが、本当に大丈夫なのですか？」
「チーノのアホ…！そこは比喩やろ！」
「ショッピも素が出とるやないの」
そう言うと、私の家はそこまで厳しくないので！と謎の開き直りをしてくる。普段からそこまで皮を被らない彼女だから納得してしまいそうになった。
「…で？ウツお姉さま、その…"女神さん"をどうしたいんです？」
「え？」
「え？って…随分ご執心の様子やから手に入れるんかと思ってたんやけど」
何故か不満そうな顔をしたショッピはそう聞いてくる。
「で、できるのかしら…手に入れる、なんて…」
「お姉さまのお家の力があれば、造作もないかと。ねぇチーノ」
「ん、ん〜…まぁ、可能ではあるかとは思いますけれど…」
2人から賛同をもらって、自分の願望が叶う気がしてくる。いや、絶対に叶えられる。
「…よし、決めた。私はあの子を絶対手に入れる」
一度膨らんだ願いは、もう収まらない。
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ぽんず(プロフ) - しろさん» コメントありがとうございます！そうですよね…「お父…様、？」とすぺきゃをかましましたよ…。やっぱり別派生からお名前拝借するのアリですよね…。一から考えるよりお手軽で。ご提案助かります😊🙏 (2月25日 10時) (
レス) id: 97349c3877 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 分かります分かります！私もあの一言で数分ほどフリーズしていました…登場してもしなくてもお話は美味しいのですが、もし登場させるのなら他の方が仰っているようにお名前だけㅁ兄鬼やwr式等の動画から拝借するのはどうでしょう？ (2月19日 1時) (レス) @page30 id: b1c40a48ed (このIDを非表示/違反報告)
シユ(プロフ) - いつも楽しく見ております!一つ提案なんですが出す場合は名前がご本人様とお嬢様で被ってしまうので名前だけwr式のどれかから貸りるもしくは新しく作るというのはどうでしょう?性格はもちろん普段のご本人様達で構いません。出さない場合ももちろん素敵だと思います! (2月18日 11時) (レス) id: 22aa8623f5 (このIDを非表示/違反報告)
快晴(プロフ) - 私は出しても構わないと思います！！それにぽんずさんが出したいならぽんずさんの作品なので好きなようにして良いと思います！！！🥂✨ (2月18日 10時) (レス) @page30 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
雨蛙(プロフ) - お嬢様の百合ゆりしい世界感を保つのも素敵だと思いますわ！ (2月18日 10時) (レス) @page30 id: 41dac67fa3 (このIDを非表示/違反報告)
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