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少し身体から離れた自分の手を慌てて元に戻す。
私が黙ったのを見ると、彼女は膨らませていた頬を元に戻した。そして、ふっと目を細める。
幼い子供のような雰囲気が一転して、大人びた女性のような雰囲気へと変化したのを間近に感じた。
お姉さまのようだと、何故かそう感じた。
普段と違い自分を武装するように纏う服がないのも相まって、言い様の無い感情が胸に渦巻く。彼女の雰囲気に呑まれてしまいそうになる。
落ち着かなくなって、自分の臍辺りまで流れる髪に触れた。こっちもいつもと違う緩い二つ結びで、何もかもが違って不安になる。
忙しなく揺らぐ自分の頭に混乱していれば、黙っていたAさんが口を開いた。
『あの、今日前に会った時と雰囲気違うのって、意味あったりするんですか』
「意味、ですか？」
『前会った時は、髪が縦巻きで、服もかっこいい感じだったのに、今日はなんて言うか…逆、みたいなので』
面食らって目を瞬かせていれば、『す、すみません…変な事言って』なんて申し訳なさそうに眉を下げた。
彼女が私達の訪問で、学校内で浮くのは可哀想だと思っての恰好だった。だが、それを素直に伝えてしまうのは、気恥ずかしさを感じて言い淀む。
「…き、気分ですわ」
『気分……えっとヒヨウさんって、、か、可愛いのとか、って好きですか…？』
「……何故そんな事をお聞きになるのですか」
コンマ数秒で脳内会議を繰り広げた後、つい本音を隠してしまえば、続けて質問を飛ばされる。何故急にそんなにも聞いてくるのか分からないが、どんどん心を開いてくれているのを感じて嬉しくもなった。
乙女らしい会話なんて滅多にしないものだから、これまた恥ずかしさを覚えたが、せっかく彼女と2人きりなのだしここは素直に答えてしまおうか。
「…内緒にしてくださいますか」
『？…はっはい！』
「……とても好き、ですわ」
耳を寄せて静かに告げれば、ぱっと顔を輝かせて表情を綻ばせた。ずっと強張っていた顔がそうなると大輪が咲いたように思えた。
共通点を見つけて嬉しくなったのだろう。その表情は、こちらの気持ちも明るくさせた。
可愛いものが好き、というのは庶民も貴族も関係なく、同じ乙女ならばみな一様に好きらしい。
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ぽんず(プロフ) - しろさん» コメントありがとうございます！そうですよね…「お父…様、？」とすぺきゃをかましましたよ…。やっぱり別派生からお名前拝借するのアリですよね…。一から考えるよりお手軽で。ご提案助かります😊🙏 (2月25日 10時) (
レス) id: 97349c3877 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 分かります分かります！私もあの一言で数分ほどフリーズしていました…登場してもしなくてもお話は美味しいのですが、もし登場させるのなら他の方が仰っているようにお名前だけㅁ兄鬼やwr式等の動画から拝借するのはどうでしょう？ (2月19日 1時) (レス) @page30 id: b1c40a48ed (このIDを非表示/違反報告)
シユ(プロフ) - いつも楽しく見ております!一つ提案なんですが出す場合は名前がご本人様とお嬢様で被ってしまうので名前だけwr式のどれかから貸りるもしくは新しく作るというのはどうでしょう?性格はもちろん普段のご本人様達で構いません。出さない場合ももちろん素敵だと思います! (2月18日 11時) (レス) id: 22aa8623f5 (このIDを非表示/違反報告)
快晴(プロフ) - 私は出しても構わないと思います！！それにぽんずさんが出したいならぽんずさんの作品なので好きなようにして良いと思います！！！🥂✨ (2月18日 10時) (レス) @page30 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
雨蛙(プロフ) - お嬢様の百合ゆりしい世界感を保つのも素敵だと思いますわ！ (2月18日 10時) (レス) @page30 id: 41dac67fa3 (このIDを非表示/違反報告)
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