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Aが学校に戻って行くのを見送ってから、あたしはしにがみと道端の塀に腰掛けて待っていた。先生との話が長引いているのかAはなかなか戻ってこない。足をぷらぷら揺らしているだけのしにがみの横で、自分だけスマホを取り出して弄るのもなんだか違うような気がして、手持ち無沙汰で退屈だった。
「遅いなぁ〜A…」
「…先輩の事待てないなら帰ればいいじゃないですか」
ぽそりと零した独り言にしにがみは目敏く反応した。普段、あたしの言う事なんてちっとも聞いてくれないくせに、こういう聞かなくてもいい事ばっかり拾って反応を示してくる。
「…Aとしにがみを2人にするわけないでしょ」
「はーあ。嫉妬深い人は嫌われますよ〜」
むっとして言い返せば、しにがみは煽るように返してくる。
嫉妬、だけど。これは嫉妬だけれども、それを他人に言われるのはなんだか違う。こんな感情、人にバレたくないのが人間の思考だと思う。
「自分だって嫉妬しいじゃん！」
「そりゃあ嫉妬するよ。私はぺいんとさんとは違うし」
それは、馬鹿にしているのか。
そんなふうに感じて文句を言ってやろうかと思ったが、しにがみが続けて口を開いたため、黙った。偉い先輩だよあたしって。
「私は、ぺいんとさんみたいにA先輩と同い年じゃないし、出会ったのも今年だもん。少しでも距離とか時間埋めたいもん」
当たり前でしょ、みたいな感じで言われると、強く出れない。
あたしだって、そうだ。
高校で初めて出会ったAとは、去年たまたま同じクラスになれただけであって。入学式で彼女と話すことが出来ていなければ、去年の一年間は無かったし、今の「Aの友だち」なんて素晴らしい席には座れていなかったのだから。
「なにその、にやにやした顔」
「ちょっと。…親近感湧いてただけだし〜」
お返しのように煽りながら返せば、しにがみは口を尖らせた。自分ばっかり優位に立てるだなんて思わない事だ。あたしだってやる時はやる。
「ていうか。また揉めてたらAが嫌がるから。そろそろあたしへのトゲ、仕舞ってよ」
「……はーい」
昼間Aが言った事を思い出したのだろう、ふっと表情を緩めてあたしに向けていた視線を、自身の手へと下ろした。きっとAに握って貰えた事を考えているんだろう。しにがみは、Aの事となると存外分かりやすい。
そんな事を考えながら、あたしはまた生徒達が流れてくる学校の方へと目を向けた。
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ぽんず(プロフ) - しろさん» コメントありがとうございます！そうですよね…「お父…様、？」とすぺきゃをかましましたよ…。やっぱり別派生からお名前拝借するのアリですよね…。一から考えるよりお手軽で。ご提案助かります😊🙏 (2月25日 10時) (
レス) id: 97349c3877 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 分かります分かります！私もあの一言で数分ほどフリーズしていました…登場してもしなくてもお話は美味しいのですが、もし登場させるのなら他の方が仰っているようにお名前だけㅁ兄鬼やwr式等の動画から拝借するのはどうでしょう？ (2月19日 1時) (レス) @page30 id: b1c40a48ed (このIDを非表示/違反報告)
シユ(プロフ) - いつも楽しく見ております!一つ提案なんですが出す場合は名前がご本人様とお嬢様で被ってしまうので名前だけwr式のどれかから貸りるもしくは新しく作るというのはどうでしょう?性格はもちろん普段のご本人様達で構いません。出さない場合ももちろん素敵だと思います! (2月18日 11時) (レス) id: 22aa8623f5 (このIDを非表示/違反報告)
快晴(プロフ) - 私は出しても構わないと思います！！それにぽんずさんが出したいならぽんずさんの作品なので好きなようにして良いと思います！！！🥂✨ (2月18日 10時) (レス) @page30 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
雨蛙(プロフ) - お嬢様の百合ゆりしい世界感を保つのも素敵だと思いますわ！ (2月18日 10時) (レス) @page30 id: 41dac67fa3 (このIDを非表示/違反報告)
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