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『待って、私出さないといけないプリント出してないかも』
「え？」
はた、と思い付いたそれはどんどん不安として膨らんできた。大慌てでカバンからファイルを取り出して中を確認すれば、あるべきではないプリントがあった。
頭を抱えていれば、不安そうな顔をした2人が居た。
『ごめん、これ出すから学校戻んなきゃ…』
「じゃあ、待ってるよ」
『え…』
申し訳なさいっぱいで俯けば、ぺんちゃんが明るい声で言った。顔を上げればぺんちゃんもしにちゃんも笑顔で私を見ていた。
「そこまで学校から離れてないし、すぐ終わるでしょ！」
「先輩の事待つぐらいいくらでもできますから！！」
「だから、ね？気にせず行ってきて」
ふんわり笑うぺんちゃんと、うんうん頷くしにちゃんに、合掌してから駆け出す。下校していく生徒達の間をひとり逆走して学校に向かった。
学校の敷地に入ると、校門近くになにやら人だかりができていた。特に部活勧誘のある時期ではないし、なにか出し物があるという連絡もなかった。
どこかの誰かがなにかをしているんだろう、それくらいの気持ちでその横を通り過ぎる。
そのはずだった。
「いたっ」
ざわざわとした人混みの中から、綺麗なソプラノの声が響いた。
可愛らしい声に釣られるように人混みに顔を向けた時、自分の目の前にあった人の壁がぱっと消えた。その隙間から現れたのは、ひとりの少女。
パステルカラーに染まった全身をふんわりと、それでいて風のように翻しながら私の元へ駆け寄ってきた。
「居ました！居ましたわ！！」
『え、えっ』
私の脳に理解が追いつく前に、彼女は私の手を取ってきゅぅと握り締めた。祈るように組まれ、その手の中に包まれる。彼女の手はふにふにと柔らかく、嬉しそうに緩められた表情も相まっているように感じた。
「お会いしたかったですわ！わたくしの女神さま！！」
『めがみ…？』
初めて自分に向けられるその言葉に、はてなマークで埋め尽くされる頭の中。どんどん詰められるその距離に、心拍数が上がる。彼女の匂いが甘美なフェロモンのように感じられた。
美少女と言っても差し支えない見目をした少女に詰め寄られて、身体が固まってしまう。返事もままならない私に、彼女はお構いなしに話し掛け続けてくれる。
一体、彼女は誰なのか。
必死に笑顔を浮かべながら、大急ぎで記憶を漁った。
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ぽんず(プロフ) - しろさん» コメントありがとうございます！そうですよね…「お父…様、？」とすぺきゃをかましましたよ…。やっぱり別派生からお名前拝借するのアリですよね…。一から考えるよりお手軽で。ご提案助かります😊🙏 (2月25日 10時) (
レス) id: 97349c3877 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 分かります分かります！私もあの一言で数分ほどフリーズしていました…登場してもしなくてもお話は美味しいのですが、もし登場させるのなら他の方が仰っているようにお名前だけㅁ兄鬼やwr式等の動画から拝借するのはどうでしょう？ (2月19日 1時) (レス) @page30 id: b1c40a48ed (このIDを非表示/違反報告)
シユ(プロフ) - いつも楽しく見ております!一つ提案なんですが出す場合は名前がご本人様とお嬢様で被ってしまうので名前だけwr式のどれかから貸りるもしくは新しく作るというのはどうでしょう?性格はもちろん普段のご本人様達で構いません。出さない場合ももちろん素敵だと思います! (2月18日 11時) (レス) id: 22aa8623f5 (このIDを非表示/違反報告)
快晴(プロフ) - 私は出しても構わないと思います！！それにぽんずさんが出したいならぽんずさんの作品なので好きなようにして良いと思います！！！🥂✨ (2月18日 10時) (レス) @page30 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
雨蛙(プロフ) - お嬢様の百合ゆりしい世界感を保つのも素敵だと思いますわ！ (2月18日 10時) (レス) @page30 id: 41dac67fa3 (このIDを非表示/違反報告)
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