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人混みから飛び出して歩道に尻餅をついたままの彼女に駆け寄って声を掛けた。
『大丈夫ですか…！？』
私の声に反応して向けられた菫色の瞳は、一瞬だけ驚きに染まったがすぐさま警戒心に溢れた色へと変化した。
「別に…大丈夫ですわ」
『と、とにかく立った方が、』
「触らないでっ」
彼女を立たせようと伸ばした手を思いっきりはたかれて、驚きとひりひりとした痛みで身体が止まる。
「下賎な一般庶民ごときが、わたくしに触るなど言語道断！有り得ませんわ！」
そう言うと私から顔を背けて、なんてマナーのなってない、そう吐き捨てるように呟く。その言葉は私に吐かれたのか、既に去ってしまった男性に吐かれたものか、どちらか分からない。
けれど、眉を寄せた険しい顔付きでじっと座り込んだこの少女を、何故だか私は見捨てられなかった。
今度はしゃがんで彼女と目線の高さを合わせる。相変わらず目は苛立ちで細められていて、その視線の圧ときらきらした強顔面の圧に負けそうになるが耐えた。
『…、そんなこと、言わずに…』
「お黙りなさい。貴女には関係の無い事でしょう？」
『そ、れは…』
それはそうです。とてもド正論。
せっかくノアさんが店長を説得してくれて首の皮一枚繋がった状態だと言うのに、これ以上遅れる訳にはいかないのだ。
でも。
『だって、ひとりじゃいたいから…』
「痛い？」
『ひとりで怪我すると、痛さとか苦しさとか倍増するじゃないですか』
そう言えば、訳が分からないといった顔をする少女。こちらとしてはとても大真面目なのだけれど…。
『そ、それに！せっかく可愛らしい格好してるのに、そのままじゃ汚れちゃいますし…』
どうしたら私が手を貸すことを許してくれるのか分からず、色々考えながらもごもご言えば、きっと吊り上げられていた少女の目が緩んだ。
「…貴女でしたら、わたくしを介抱して下さるの、」
『はっはい！』
街のざわめきに消えそうなほど小さく呟かれたそれに、必死に食らいつく。すると、少女はすっとなめらかな動きで私に手を差し出した。
「助けて、くださいまし」
じぃとこちらを見つめながら少女はそう言った。薄紫色の髪に透けるその瞳の美しさに一瞬身体が固まったが、少女の怪訝そうな顔が見えて慌てて自分も手を伸ばした。
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ぽんず(プロフ) - しろさん» コメントありがとうございます！そうですよね…「お父…様、？」とすぺきゃをかましましたよ…。やっぱり別派生からお名前拝借するのアリですよね…。一から考えるよりお手軽で。ご提案助かります😊🙏 (2月25日 10時) (
レス) id: 97349c3877 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 分かります分かります！私もあの一言で数分ほどフリーズしていました…登場してもしなくてもお話は美味しいのですが、もし登場させるのなら他の方が仰っているようにお名前だけㅁ兄鬼やwr式等の動画から拝借するのはどうでしょう？ (2月19日 1時) (レス) @page30 id: b1c40a48ed (このIDを非表示/違反報告)
シユ(プロフ) - いつも楽しく見ております!一つ提案なんですが出す場合は名前がご本人様とお嬢様で被ってしまうので名前だけwr式のどれかから貸りるもしくは新しく作るというのはどうでしょう?性格はもちろん普段のご本人様達で構いません。出さない場合ももちろん素敵だと思います! (2月18日 11時) (レス) id: 22aa8623f5 (このIDを非表示/違反報告)
快晴(プロフ) - 私は出しても構わないと思います！！それにぽんずさんが出したいならぽんずさんの作品なので好きなようにして良いと思います！！！🥂✨ (2月18日 10時) (レス) @page30 id: 3fba93f21d (このIDを非表示/違反報告)
雨蛙(プロフ) - お嬢様の百合ゆりしい世界感を保つのも素敵だと思いますわ！ (2月18日 10時) (レス) @page30 id: 41dac67fa3 (このIDを非表示/違反報告)
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