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__キッカケは数日前に遡る。



もうすぐ私の同期であり彼女である子の誕生日が来ようとしている。
勿論、欲しいものや行きたい場所等リサーチはしているものの、これと言って見当たらないのが現状だ。

私は焦っていた。高校生同士の学生恋愛、プレゼントの定番と言えばなんなのかを知ってはいるものの、彼女がそういった類のものを欲しがらない人間だということを。

物はいずれ壊れてしまう。いくら大事にしていても、壊れる時は本当にあっという間だ。
以前、付き合って半年を迎えた際にあげたネックレスを身につけることなく箱に大事そうにしまっていたので、不満だったのかもしれないという私の考えは杞憂に終わった。



「__はあ? アイツへの誕生日プレゼントだぁ? ンなの、" プレゼントはわ・た・し♡ " とでも言えばいいじゃねぇか」


困り果てた私は、質問する相手をどうやら間違えたらしい。
悟はなんだかんだ言いつつも人のことをよく観察している。だからなにか良いアドバイスが貰えるんじゃないかと思って聞けば、このザマだ。

私はが本日一の大きなため息を零せば、目の前の悟がムッと表情を変えて唇を尖らせた。



「傑が良いアドバイスないかって質問してきたのにため息はねーだろ?!」

「……いや、すまないね。あまりにも私の想像を斜めに越えた答えに戸惑ってしまったんだ」

「お前ら付き合ってんだから別にやる事やったって問題はねーだろ?!」



これ以上は下品な会話になりかねないな。
生憎、悟に " こういった話 " をするのはまだ早いと思うんだ、私は。


「傑、お前、カッコつけのつもりか? どーせアイツの事だから俺が言ったセリフまんま言ったところでお前に幻滅なんてしねーよ、賭けてもいい」

「カッコつけているつもりなんてないけど。 ……もう少し自分で考えてみるよ、聞いてくれてありがとう悟」



確かにあの子は悟の言う通り下品な話でも笑い飛ばせるような子だし、それぐらいで幻滅なんてしないだろう。
けど、それにしてもプレゼントは私って……。

男の私から言って嬉しい言葉、なのだろうか。
無理……だと言うことはないと思いたい、少なくとも私が彼女から言われたら…………うん、嬉しくないとは言いきれない。


しかし思った以上に『プレゼントは私』というセリフは恥ずかしい。と言うかもう、字面からしてアウトじゃないか?

それでも、ほんの少しの期待を込めて。
親友からの言葉を真に受けた私の準備期間は終わりを告げた。



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設定タグ:呪術廻戦 , さしす組 , 夏油傑   
作品ジャンル:ギャグ
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(プロフ) - あさん» はじめまして。コメントありがとうございます。面白いと言って頂けて光栄です☺️💕🙇‍♂️ (10月23日 18時) (レス) @page15 id: 259fa0886e (このIDを非表示/違反報告)
- すごく面白かったです! (10月23日 18時) (レス) @page16 id: ba86f2a0b9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:https://marshmallow-qa.com/dear_utsuk?utm_medium=url_text&utm_source=pro...  
作成日時:2023年9月6日 2時

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