・ ページ14
康｢めめぇ･･･っ｣
目｢ん、？｣
背中に回った手は、ぎゅうっと、俺を力強く抱きしめる
じんわり伝わってくる康二の体温
あぁ、俺、生きてるんだなって、
消えずに、ここに居るんだ、って、康二のおかげで分かる
康｢やく、そくっ、｣
目｢･･･やくそく？｣
康｢もう、せんでっ、･･･あんな、こと｣
あんなこと
消えようとしたこと
死にたい訳じゃないのに、消えたくて仕方なかったあの時の気持ち
その気持ちを、誰にも言えず、誰にも伝えられず、薬に投げてしまった俺は、康二を泣かせてる
ごめんね、康二
康｢めめと、居りたいっ、･･･っ、｣
目｢･･･うん、･･･おれ、も｣
康｢めめぇ･･･｣
目｢ん、･･･ごめん、ね、｣
康｢あやまらんで、･･･っ、めめ、｣
目｢おれ、･･･どこ、に、も、･･･いかない、｣
康｢っ、ん、っ、｣
よりいっそう、ギューって力が込められて、肩の辺りが濡れてくる
何であんなことしたんだろうって、思っちゃったけど
自分がしたことに変わりはなくて
でも、今ここに居るって、みんなが居てくれてるからなのかもしれない
理由なんかなく、消えたいって思うより
みんなが居てくれるから、戻ってきたい、ここに居たいって、そう思えるんだと思う
目｢あ、りがと、｣
康｢めめっ、｣
グズグズな康二と、抱き合ったまま、どのくらい経ったのか
今日休みのしょっぴーがリビングに来て、驚いたように目を見開く
お前ら、って、しょっぴーらしい言葉を呟いたかと思えば、クシャッと頭を撫でられる
何も言ってないけど、何となく、全部わかっちゃってるんだろうな、しょっぴーなら
翔｢康二、泣きやめって｣
康｢んっ、止まらん、っ、｣
仕事、また遠ざかったけど、遠回りも必要って、前に先生に言われた言葉を思い出す
この人たちとなら、
･･･みんなとなら、どれだけ遠回りでもいいかもって、思える
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
頂いたリクエストから派生しまして、これにて中編？終了です！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1081人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ﾕﾉ(プロフ) - 再公開ありがとうございます！一度離れてしまったこのアプリに戻ってきたタイミングでお話見れるようになってて本当に嬉しいです…！他のお話も全て読んでるのでまた続きが読めるのを陰ながら楽しみにしています！ (4月28日 9時) (
レス) id: 4295d52846 (このIDを非表示/違反報告)
hono(プロフ) - 公開ありがとうございます。やっぱりファンとしては一からまた読みたいなと思ってしまいます。。。また読める日を楽しみにしております！ (2023年1月3日 14時) (レス) @page8 id: 74c5cdffa9 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇろ(プロフ) - 公開ありがとうございます。泪さんに無理のない範囲で読める機会を時々作っていただけたらうれしいです。 (2023年1月2日 22時) (レス) @page46 id: 84d56b057b (このIDを非表示/違反報告)
泪(プロフ) - 行木陽子さん» コメントありがとうございます。波がある更新かと思いますが、お付き合い頂ければ嬉しいです。これからもよろしくお願いします。 (2021年3月30日 18時) (レス) id: 28b20217ed (このIDを非表示/違反報告)
行木陽子 - いつも読ませてもらってます。これからも頑張って下さい (2021年3月29日 23時) (レス) id: df59f097f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：泪
| 作成日時：2021年3月6日 16時
