【HQ】音駒バレー部員に土下座され続けています。

土下座 ページ9

試合が始まった



サーブは音駒からだった








「ナイッサー！」とか「ナイスキー！」とか、普段の練習を見ていてよく聞く言葉なのに








いざ自分がコートに立つと悪魔の言葉でしかなかった









皆、本当の試合のように楽しそうで
「絶対に負けない」そんな目をしていた




「ッ、」





立っているのが、辛い










そんなことを考えていたら目の前にボールが飛んできた


私でも、下手したら やっちゃんでも、潔子さんでもレシーブできそうなボールだ




周りからは「Aレシーブ！！」っという声が聞こえる





「、あっ…！」




構えるも、腕を掠めて通り抜けるボール



夜久「どんまいどんまい！次はとろうな！」



夜久さんの優しい言葉も、今は毒でしかなかった




「すみませんっ…、」





梟谷からのサーブで またコッチにボールが飛んできた


今度は少し威力が強いボールだった



「(次こそは！)」




するとサッ、と目の前にクロさんが出てきてくれてボールをレシーブした



黒尾「今のはちょーと強かったからな。無理はするなよ」




こんな自分が大嫌いだ



優しい夜久さん、優しいクロさん、こんなにも優しさに囲まれているのに






【こんな大事な時期に怪我をして…】









まだ中途半端にバレーを求める自分が大嫌いだ

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