【文豪ストレイドッグス】太宰妹の非日常で日常的な探偵生活。【マフィア時代あり】

理想主義男といっしょ【国木田 独歩】 ページ4

「ふふーん♪
国木田さん♪今日１日私の我儘に付き合って頂きますからね!」

「わかっている……ッたく、なんで俺が」






Aと国木田は、今2人で街中を歩いている。

先日Aと国木田が花札をしたところ、賭け事として｢勝った方が負けた方に１日我儘を聞いてもらう｣と提案したところ、Aの圧勝だったのである。







「国木田さん国木田さん!!次アレ!あれ行きたいです!!」

「はぁ!?先刻(さっき)同じような場に行っただろう!!」

「違いますー!!全くの別物ですよぉ!」







強引に国木田の手を引きあちこち駆け回るA。


……数時間後、国木田は疲れきった様子でベンチに腰を掛けていた。







「国木田さんお疲れですね」

「誰のせいだと思っている…」

「えー、私悪くないですぅ」







わざとらしく声を変えて巫山戯るAに、国木田は内心で言い返しながらも、実際もうそんな体力は残っておらずそれらの文句を溜め息で返した。







「……。
……あっ

でもでも、私今日国木田さんと遊べて楽しかったですよ、美味しいもの沢山食べられましたし久しぶりに童心に返れました」








無邪気な笑顔を浮かべて云うAを見て、国木田は少し照れ臭そうに目を泳がせた。








「……そうか。ならいい。
明日からまた仕事に打ち込んでもらうからな」

「はーい、わかってますよぉ」







その後寄り道しながらゆっくり仲良く社に帰った。








(……国木田君?)
(御兄様只今帰りましたーっ)
(そんな目で見るな太宰、何もしてない)

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