或る酒場での事 【中原 中也】★ ページ11
___中也Sibe
ひっそりとした、薄暗く何処か怪しげな雰囲気のあるこの酒場に今日も俺は佇んでいた。
で、何故か隣にはAが居る。
まだ小さいその体躯でカウンター席に腰を掛け、身長が合わず少し辛そうにしている。
……何で居るンだ、コイツ。
「……おいA」
「は?」
俺が名前を呼ぶと、少しキレ気味に返された。
「手前、今日は太宰の奴と一緒じゃねーのか」
「……御兄様は仕事です。
私も行きたいと云ったら……
『今日の任務はとっても危険だからね、Aちゃんを危険な目に遭わせる訳には……』
とか何とか口篭っていらっしゃいました」
そっぽを見て、ハァと溜息を吐くA。
俺の脳裏に、Aを心配して慌てる
隣のAは、マスターから受け取ったグラスを弄りながら頬を膨らませた。
そしてそのグラスの中の飲料を、ぐっと飲み干した。
……それ酒じゃあ……。
「ッ、ですからっ、御兄様と離れてしまって心の傷が癒えませんわっ
第一、私と御兄様は兄妹なんですッ運命共同体!同じ運命を共にするのは当然です!だから危険な任務と言えど私は御兄様と共にならどうって事ありませんの!」
顔を真っ赤にして俺に怒鳴りつけるA。
瞳が潤んで、まるで子供のように駄々をこねていた。
……やっぱコイツ酔ったな。
「ッ、私だって……一応これでも幹部候補、なのに」
そう云って、前から倒れ込み俺に抱き着いていたA。
珍しく甘えてきやがるな……しかも俺相手に。相当酔ってると見た。
つーか甘え上戸かよ、子供か。
「泣くな莫迦、服が濡れる」
「五月蝿いです中也ッ、私だってッ……私だって中也なんかに抱きつくなんて厭ですけどなんかこうしてたいんです〜〜!!」
うわー……めンどくせぇ。
さらに強く抱き締められた。
てかコイツ案外馬鹿力ッ……いってぇ……。
そこで俺は、ある事に気が付いた。
「……ん??」
こンな強く締められてンのに……“当たらねぇ”
なんか、こう、そういう柔らかさとかがねぇ。
いや、別に期待してる訳じゃねーけど。
「……まな板」
ボソッ、と呟くと、Aはピクッと反応して俺を更に強く締めあげた。
ギュゥゥゥと音がする程に。
「いででで手前ふざけんなまな板!!」
「最悪!!セクハラ行為です中也!!豆腐の角に頭をぶつけて死んで下さい!!」
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konoha(プロフ) - 参加して下さりありがとうございます!見に来ました〜!これからも更新頑張って下さい!応援しています! (2016年4月22日 9時) (レス) id: d306aa4c78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のすと | 作成日時:2016年4月12日 23時