19話 ページ20
『そりゃ学校だから男子と話したりするでしょ、
頭痛いから離して、「お前ナメてんの?」』
言葉を遮られ、再び頭がギリギリ、と痛む。
髪の毛がブチッと少し抜け、痛みに顔を歪ませ
ながらも冷静に答える。
『……何が?』
「男用の香水の匂い、お前の服からすげぇする。」
ヒヤッとなった。恐らく一虎の香水の匂いである。
至近距離で会話した為、私の服に匂いが付いたのだろ
う。マイキーは変わらず私の頭を掴んだままで、下か
らじっと私を睨みつけている。さて、何て説明しよう
か。少しでも言葉を間違えたら機嫌を損ねてしまう。
『それね、多分友達とハグした時に着いた匂いだよ!
その子メンズ用の香水って知らずに買っちゃったんじ
ゃない?』
咄嗟に出てきた嘘に饒舌になってしまう。未だに無言
のマイキーにほら、前話した〇〇ちゃんだって!マイ
キーも見たことある人!っと必死に説得する。
するとマイキーは暫く考え込んでから、頭を掴まれ
てぐしゃぐしゃになった私の髪の毛を整えてくれた。
「それ、ほんと?」
『うん!本当!』
友達ごめん、と思いながら笑顔でマイキーをまっすぐ
見つめる。
「そっか、疑ってごめんな。Aは俺に嘘なんか
付かないよな!」
髪ぐしゃぐしゃにしてごめんなー、と頭を優しく撫で
られ、笑顔になったマイキーに安心感を覚える。
良かった、と私もつられて笑った。
『帰ろっか、A』
たい焼き屋さん寄ろうよ、と言って私の腕をグイグイ
引っ張って先を進むマイキーに昨日も食べたじゃん!
と言ったが
「いーの、たい焼きは毎日食べても飽きないし。」
と頬をプクッと膨らませぐんぐん先を進むマイキー
にほんと自分勝手だ、と思いつつも仕方ないなぁ、と
着いていく私も絆されてるなぁとしみじみ感じた。
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作者 - ロキロカさん» ありがとうございます泣!読者様からのコメントは作者のモチベに繋がるのでとても嬉しいです! (2021年8月20日 18時) (レス) id: 708145775c (このIDを非表示/違反報告)
ロキロカ - この小説大好きです!これからも更新頑張って下さい(*^o^*) (2021年8月20日 17時) (レス) id: b7f1a55b66 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2021年8月20日 0時