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修学旅行当日、俺達は新幹線で北海道に向かう。5時間ほどの新幹線旅だ。席は自由席で、二人席を向き合わせて3人でカードゲームを始めた。



「……はいUNOー」

「えー早い」

「今こそ地域ルール発動させろ赤城」

「無茶言わないでよ地域ルール重ね系無かったんだって」

「……赤城、ここは力合わせるぞ」



俺はドロー4を出し、一応色を指定する。萩が目を見開いて赤城を凝視。赤城は意味ありげにニヤリと笑い「残念ですね萩原君、君の天下もこれで終わりだ」と萩に向けて言った。

そして赤城は素早く山札から4枚カードを引いた。



「無いのかよ」

「あると思ったの?」

「でも結局色指定で俺出せなーい」

「俺UNO」

「へぇUNOさんって言うんだ。萩原君ここは連携プレーを見せる時だよ」

「ドンと来い!」

「というわけでUNOさんドロ2くらえ」

「くらえくらえそしてUNO」



此奴ら連携とってきやがった、しかもUNOさん弄りするなUNOの前に一人称言って何が悪い、確かに俺がUNOさんみたいな言い方したけど。

俺は見事にドロー4になり、持ち札は5枚に。しかも萩が上がりそうになってる、とりあえず萩は無敵は持ってないはずだから……何か対策はあるのか赤城、と思ったら赤城はサラッとドロー4を出した。



「ちょっ……」

「色は青で」

「……なるほど流石だな赤城」

「萩原君がUNOになったタイミングじゃないとね」

「嵌められた……」





と、まあこんな感じでひたすらカードゲームをしまくった。トランプもしたし意味わからんカードゲームを萩が持ってきていてそれをやったり、アナログでお絵描きしりとりをやったりと、新幹線の中だけでかなり満喫していた。


函館についてからはバスに何時間も乗り目的地へ。

着いたころには既に夕方、この日は温泉の夕食だけ楽しむ。皆が風呂に入った後、宴会場に出された豪勢な料理。……修学旅行費、10万とかだったはずなんだが。



「いやぁ美味しい!赤城さん食べてる?」

「食べてるよ。……あげないからね」

「意外と食い意地ある?」

「美味しい食事はあげない主義」

「俺と一緒か、じゃあ松田から貰うよ」

「ふざけんな俺もあげない主義だ」



それは今作っただろ、と萩は相変わらず俺に少し厳しめだ。……いや俺に厳しいというか赤城に甘いというべきか。

だが萩はいつもより少しぎこちないような気が……あ、なるほど赤城が髪を下ろしているからか。萩は今戦ってるのだろうな。

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御子柴(プロフ) - 鹿島さん» 最後まで読んで下さりありがとうございます!失恋の気持ちを少しでも味わってくれて嬉しく思います。次作がいつになるかはまだ分かりませんが、これからもよろしくお願い致します! (2021年5月20日 19時) (レス) id: 7b8ac9f247 (このIDを非表示/違反報告)
鹿島 - 完結おめでとうございます。外伝「横」で本編では語られなかった松田さんの赤城さんへの思いが見え、タイトルも回収され、切なくとても心に響きました。この作品に出会えて本当に良かったです。これからも応援してます。 (2021年5月17日 22時) (レス) id: 5cf1e8a67b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御子柴 | 作成日時:2021年4月29日 11時

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